醤油や塩、粉末だしにドレッシング…。日々使用する調味料を、家で手づくりできるってご存知でしたか？しかも料理が時短できるという、魔法のような調味料があると聞き、取材してきました！

こんなに身近なものが、こんなに役立つものだったとは

今回取材にお邪魔させてもらったのは、《珈琲店F2》さん。定休日の店内を利用して、塩麹づくりワークショプが開催されていました。

そう、魔法のような調味料とは、「塩麹」だったんです。

主催者は河野智子（かわのともこ）さん。この日は3人の参加者の方が集まっていました。

和やかな雰囲気のなか、河野さんがまず「麹」のよさ、塩麹の便利さについて説明してくれます。聞けば塩麹は、どんな料理でも味をバシッと決めてくれるうえ、使うだけでめちゃくちゃ時短になるんだそう。

例えば焼魚。ものによってはパサパサしたり、じっくり時間をかけたりしなければいけませんが、塩麹を使えばレンジでチン！短時間でふっくらふんわり仕上がるとのこと！

また私も普段よく使っているコンソメや中華だしの代わりにもなるというから驚きです。そのほかに加える調味料を変えるだけで、和風にも洋風にも化ける塩麹。恐るべし。

さらにそれだけで格段においしく、味に深みが増すんだから、聞いているだけでより使いたくなりますよね。

意外と簡単！つくっている間も良いことづくし

そうして「麹」のよさを理解した後に、実際に自分たちで塩麹をつくっていきます。

使用するのは、無農薬で育てられ、鉄分とミネラルを含んだ生麹。こちらは河野さんが用意してくれていました。

手で直に触っていくので、「いい匂いがする！」と皆さん口々に驚きの声をあげます。

作業を始めてものの20分くらいでしょうか。もっと短かったかもしれませんが、あっという間に塩麹の完成。しばらく寝かせた後、実際に調味料として使用することができるようになるそうです。

作業終了後、手を洗った皆さんが「肌がトゥルントゥルンだぁ〜！」と感激していたのも印象的でした。麹、すげーな。

きっかけは娘の味覚。そこからは猪突猛進

もともと病院の管理栄養士として働いていたという河野さん。結婚を機に退職したそうですが、お子さんがとても鋭い味覚を持っていたことで転機が訪れます。

「添加物が入っている料理だと食べてくれなかったんです。だからいろんな料理教室を探して、見つけたのが岡山県で開催していた発酵調味料の教室でした」

どうしても講座を受けたいと思った河野さんは、通常数ヶ月かかるところを、3日間という超短縮スケジュールにして受講したそう。その後、インストラクターの資格も取得。病院勤務時代も「予防の段階でできることはないか」と考えていたこともあり、発酵調味料の魅力にどんどんハマったんだとか。

「塩麹って本当に便利なんです。料理もこれひとつで味が決まるうえ、とってもおいしくなる。時短にもなるので、あまった時間を自分の好きなことに回すこともできます。」

この情報を、もっと必要としている人に届けたい！と思って、今回講座を開設することにしたと、やわらかな笑顔で話してくれました。

もう市販の調味料はいらない？自分でつくる無添加調味料

今後は初回講座を経たうえで、塩麹をはじめ、料亭みそ、白みそ、あまだれ、白だし、焼肉だれ、りんご酢、レモン酢、甘麹（甘酒の素）、醤油麹という10種類をつくるんだそう。

これだけあれば、市販の調味料はいらないかもしれません。

実際にこれらの調味料を使った時短レシピで、どれだけ料理がおいしくなるかを知る回も用意されているようなので、麹の力をまずは知りたいという方もおすすめです。

詳しい講座のスケジュールや内容を知りたい方は、河野さんのInstagramもしくはメールにてお問い合わせください。健康に、そして楽しくおいしくできる麹。今後も大注目です！