長野県で上雪(かみゆき) 3月も寒暖差大きい
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/katayamayukiko/01679931/title-1708834638634.jpeg?exp=10800)
25日(日)は南岸低気圧の影響で、東日本を中心に冷たい雨となり、長野県や山梨県では湿った雪が降りました。
南北に長い長野県は雪の降り方に特徴があり、北信は真冬の強い寒気で、南信は南岸低気圧によって雪が降ることが多い。地元では南信の雪を上雪(かみゆき)と呼んでいます。
![【2月25日午前9時の地上天気図】南岸低気圧による雲が北・東日本に広がっている、ウェザーマップ作画](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/katayamayukiko/01679931/image-1708836175745.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
なぜ、桁違いの寒暖差に?
昔から三寒四温と言われるように(もともとの意味合いは少し違いますが)季節の移り変わりに寒暖差はつきものです。
しかし、このところの寒暖差には驚きます。初夏の陽気となった数日後に雪が降るような寒さになるとは、いくらなんでも違いが大きすぎます。
![2023年12月~2024年2月までの気温の変化を平年と比べたもの、気象庁ホームページより、吹き出しや言葉は筆者が加えた](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/katayamayukiko/01679931/image-1708837171062.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
上図はこの冬の気温の変化を平年と比べたもので、暖色は平年より高いことを、寒色は低いことを示しています。
暖色と寒色、どちらが目立つといえば、明らかに暖色です。12月20日前後と1月下旬に寒くなったくらいでしょうか。
この図をみると、冷たい空気と暖かい空気がせめぎあって、大きな気温差が生まれているのではなく、気温が高いなかでの変動が際立っている印象です。
天気予報は平年という言葉を多用しますが、平年という物差しそのものが気候にあっていません。最近の寒暖差を見るにつけ、何が普通なのか、分からなくなります。
3月の気温は平年並みでも
最新の気象庁1か月予報によると、この先1か月(2/24~3/23)の気温は全国的に平年並みです。平年並みと言われると、寒いのか、暖かいのか、よく分かりません。
![【気象庁1か月予報】平均気温の予想図、上図は1か月間、左下図は第1週目(2/24~3/1)、下中図は第2週目(3/2~3/8)、右下図は第3~4週目(3/9~3/22)ウェザーマップ作画、筆者加工](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/katayamayukiko/01679931/image-1708839782910.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
実は3月上旬までは気温が低く、その後は気温が高くなる予想のため、平均すると平年並みという意味です。つまり、この先も寒暖差が大きくなる可能性が高いと言えます。
【参考資料】
倉嶋厚、2002:第5章雪氷の季節、上雪(かみゆき)下雪(しもゆき)、大学テキスト日本の気候
気象庁:1か月予報(2/24~3/23)、2024年2月22日発表