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キャンプの準備を限界まで楽にする”魔法の持ち物リスト”の作り方

きき酒師・渡邉彰大の「自然と酒の余暇」日本キャンプ協会インストラクター/きき酒師

「キャンプの準備や片付けをどうにか楽にしたい」というのは(私を含め)多くのキャンパーの切実な願いです。

ということで今回は、キャンプの準備が極限まで時短できる「魔法の持ち物リスト」の作り方を紹介。

このリストがあれば、何かと段取りを要求されるキャンプの準備で、まったく頭を使わなくてよくなります。

1度作ってしまえば、それ以降のキャンプ人生が永遠に快適になるので、作るのが早ければ早いほどお得なリストになっています。

前準備:まずは「キャンプBOX」をつくろう

前準備としてキャンプBOXをつくろう。

リストを作る前の準備として、まずは「キャンプBOX」というものを作りましょう。これは前回の記事の「準備が30秒で終わる?キャンプBOX」の項で紹介したものです。

キャンプBOXとは、簡単に言うと”キャンプで使うギアのみ”を収納ボックスにつめたものです。

キャンプBOXを作れば、それを車やバイクに積み込むだけでキャンプの支度をほぼ終わらせることができます(徒歩キャンプであればBOXの中身をザックにパッキングするだけで準備完了)。

そして、キャンプが終われば自宅の物置きにBOXをそのまましまい込み、また次のキャンプが来たらBOXをそのまま車に積載しさえすればOK、という流れで、キャンプの準備が非常にスムーズになるというシステムです。

キャンプBOXを補助するリストをつくろう

では、ここからが本題です。

キャンプBOXはキャンプの準備が一瞬で終わるという夢のような箱ですが、中身を完全にほったらかしにできるかというと、そうではありません。以下のような特徴のある道具については、キャンプ当日までに中身を微調整する必要があります。

  1. 日常生活と兼用している道具
  2. 補充が必要な消耗品・充電が必要な道具
  3. 冷蔵・冷凍が必要なもの

よって、これらについてはそれぞれ「日常生活兼用リスト」「消耗品・充電リスト」などの名目で別途リストアップをしておき、入れ忘れがないように管理します。

それぞれのリストの作り方や使い方は以下のようになります。

日常生活兼用リストをつくろう

日常生活でも使うキャンプ道具をリスト化しよう。
日常生活でも使うキャンプ道具をリスト化しよう。

以前の書いた記事でも紹介したように、キャンプギアは非常に高機能なので日常生活でも大活躍します。

日常生活でも使っているものをキャンプでも使う場合、キャンプBOXに入れたままにしておく事ができません。キャンプBOXを作ったからといって安心して気を抜いていると、これらのギアを持参するのを忘れてしまいます。日常生活用とキャンプ用で同じものを2つ揃えられれば管理する必要がなくなって楽ですが、中にはそうする事が難しい道具もあるでしょう。

そういうわけで、普段の生活でも使う道具は別途、日常生活兼用リストという名目でリストアップしておきましょう。

著者の「日常生活兼用リスト」
著者の「日常生活兼用リスト」

そして、キャンプの日が近づいたらリストにあるものをパッキングします。リストアップしておくことで何が必要なのか思い出す必要がなくなるので、ものの数分でパッキングが終わる、という優れたシステムを構築できます。

消耗品補充・充電リストをつくろう

もう1つほったらかしにできないのが、「消耗品」と「充電が必要な道具」です。

毎回使い切るようなものなら補充のし忘れもないでしょうが、「マッチ」「調味料」などまれにしか補充が必要でないものは、記憶に頼るとうっかり補充し忘れてしまいます。

また、LEDランタンやモバイルバッテリーなどの充電が必要なものも、あらかじめリストアップしておくことで忘れずに充電することができます。単なる補充であれば出発前までに気付ければ問題になりませんが、充電の場合気づくのが遅くなると出発までに間に合わないということになりかねないので、とくに用心が必要です。保冷剤や氷の準備も同じことが言えるので、このリストに入れておきましょう。

また、補充ではありませんが、キャンプ後にメンテナンス(洗浄、乾燥、研磨など)が必要なものもこのリストにいれておきましょう(キャンプ専用クッカー、寝袋、シーズナイフなど)。メンテナンスのために一時キャンプBOXから出すことになるので、メンテナンス後にBOXに戻し忘れるリスクがあります。

タイミング別アクションシートを作ろう

ここまでで必要なもののリストアップができました。

次はさらに一歩進んで、リストアップした持ち物を準備のタイミング別に以下の4つに分類し、整理します。

  1. 帰宅後〜当日までに行う準備
  2. 近日〜当日までに行う準備
  3. 前日までに終わらせなければならない準備
  4. 当日にしかできない準備

1.帰宅後〜当日までに行う準備

1.帰宅後〜当日までに行う準備(著者のリストより)
1.帰宅後〜当日までに行う準備(著者のリストより)

1は帰宅直後からすぐに取りかかれるタイプの準備です。例えば、着火剤やマッチの補充などの作業は帰宅後、やろうと思えばいつでもやれる準備です。後回しにせずに早めにやっておくと前日の準備が楽になります。

2.近日〜当日までに行う準備

2.近日〜当日までに行う準備(著者のリストより)
2.近日〜当日までに行う準備(著者のリストより)

2.近日〜当日までに行う準備(著者のリストより)

2はキャンプ決行日が近くならないとできないような準備です。

例えば、日常生活兼用リストにあるギアは普段使いもしている道具なので、キャンプが近くならないとパッキングできません。また、ウォータージャグで水を持参する場合なども、充填するのが早すぎると不衛生なので、これに該当します。

3.前日までに終わらせなければならない準備

3.前日までに終わらせなければならない準備(著者のリストより)
3.前日までに終わらせなければならない準備(著者のリストより)

3は充電や冷凍などの準備に長時間を要するものが該当します。

着火剤やマッチの補充は最悪当日の朝でも間に合いますが、充電や冷凍はそうはいきません。少なくとも前日までに仕込んでおかないと、当日にやっていては出発時刻が大幅に後ろ倒しになります。

このリストが最も効果を発揮するのは、忙しくてキャンプ前日までに準備が完全に終わらないときに、最低限やらなければならない事を確認したい、という場面です。

4.当日にしかできない準備

4.当日にしかできない準備(著者のリストより)
4.当日にしかできない準備(著者のリストより)

4は例えば、当日の朝まで自宅でも使うもの(歯ブラシ、その他アメニティ類、など)や冷蔵・冷凍品のパッキングなどです。

この4つの分類・整理作業を行うことで、キャンプの準備が小分けにできるので、作業が劇的に楽になります。

今回の記事が、キャンプの準備を少しでも楽にして、あなたのキャンプに行く回数が1度でも増えれば嬉しいです。

それでは、次はキャンプ場でお会いしましょう。

日本キャンプ協会インストラクター/きき酒師

「自然の中で、お酒をこの上なく美味しく飲む方法」を考え続けている人。きき酒師(日本酒ソムリエ)とキャンプインストラクターの資格を保有。日本酒以外のお酒もすごく好き。

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