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キャンプの準備を”爆速”で終わらせるための方法3選

きき酒師・渡邉彰大の「自然と酒の余暇」きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター

キャンプは素晴らしいアクティビティですが、キャンプに行くためには誰もが避けては通れない事があります。

それは「キャンプの準備」です。

多くの荷物や仕込みが必要なキャンプの準備には、たくさんの手間と時間がかかります。

今度の休日は空いているけど、準備をする時間がなくて、あるいは気力がなくて、キャンプに行けないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、毎週キャンプに行くために、「いかにキャンプの準備を早く終わらせるか」を毎日朝から晩まで考えている筆者が、「キャンプの準備を最速で終わらせる方法」についてお伝え致します。

準備が3分で終わる?「キャンプBOX」の作り方

まずは「キャンプBOX」というものを作りましょう。これを作ることで、荷物を準備する手間を劇的に減らすことができます。

キャンプBOXとは、簡単に言うと”キャンプで使うギアのみ”を収納ボックスにつめたものの事です。

キャンプBOXがあると、それを車やバイクに積み込みさえすればキャンプの支度をほぼ終わらせることができます(徒歩キャンプであればBOXの中身をザックにパッキングするだけで準備完了)。

そして、キャンプが終わったあとは自宅の物置きにBOXをそのまましまい込み、また次のキャンプが来たらBOXをそのまま車に積載しさえすればOK、という流れで、非常にスムーズにキャンプの準備がシステム化できます。

キャンプBOXの使い方

キャンプBOXはキャンプの準備が一瞬で終わるという、キャンパーの夢とキャンプギアが詰まった箱ですが、ただ中身を完全に放ったらかしにできるかというと、そうではありません。

以下のような特徴のある道具については、キャンプ当日までに中身を微調整する必要があります。

  1. 日常生活と兼用している道具
  2. 補充が必要な消耗品
  3. 充電が必要な道具
  4. 冷蔵・冷凍が必要なもの(食材や保冷剤)
  5. 状況(天気・季節・宿泊日数など)に応じて必要/不要になる道具

よって、これらについてはそれぞれ「日常生活兼用リスト」「消耗品・充電リスト」「状況別持ち物リスト」などの名目で別途リストアップをし、入れ忘れがないように管理しましょう。

パッキングマニュアルを作る

荷物のパッキングを雑にやってしまうと、前回のキャンプと同じ荷物量なのに荷物がうまく収まらないことがあります。

また、例えばキャンプ場でいざガスバーナーが必要になったときなどに、「収納BOXとバックパックのどちらに入れたのか」、さらに「バックパックの中でもどの収納部に入れたか」がわからなくなるときがあります。

どちらも、荷物の多いキャンプではよく起こるトラブルです。

これらを防ぐためにおすすめなのが、パッキングマニュアルの作成です。

パッキングマニュアルとは、

  • 荷物をどこに入れるか?
  • どの順序で入れるか?

を書き留めたメモのことです。

どこに入れるかについては、私の場合は、

  • キャンプBOX
  • バックパック・メイン収納部
  • バックパック・ウエストベルトポケット
  • バックパック・フロントポケット上
  • バックパック・フロントポケット下

というレベルで分類しています。

どの順序で入れるかは、キャンプ場ですぐ使うものが上に来るようにパッキングするのが望ましいです。ただ、理想はそうなのですが、私の場合そうしようとするとBOXにきれいに収まらないので、荷物を収納できることを優先したパッキングの順序でマニュアル化しています。

ザックのどの部分に収納するかも固定しておきましょう。
ザックのどの部分に収納するかも固定しておきましょう。

このリストを作れば、うまくパッキングできなくて何回もやり直すことがなくなりますし、キャンプ場で「あのギアどこにあるんだっけ?」と探しものをする手間もなくなります。

リスト化するのが面倒であれば、キレイにパッキングできたときの様子をスマホなどで動画撮影しておいてもいいでしょう。

意思決定を自動化する

キャンプ飯のシメ、あなたはラーメン派?白米派?
キャンプ飯のシメ、あなたはラーメン派?白米派?

筆者は、自宅でのキャンプ準備中に「キャンプ飯のシメを白米にするか?ラーメンにするか?」という究極の2択でいつも5時間ぐらい悩んでいます。

しかしあるとき、「さすがに5時間は時間がかかりすぎている、せめて3時間に減らしたい」と思い、意思決定を自動化するようにしました。

意思決定の自動化とは何か?

例えば、いま挙げた「白米・ラーメン問題」については、前回のキャンプが白米だったら今回はラーメン、そしてまた次は白米とルールを決めておくことで迷う時間をゼロにすることができました。

自分では決めきれないので、システムに選んでもらってます。
自分では決めきれないので、システムに選んでもらってます。

キャンプにはさまざまなオプションがあり、選択の連続です。ただでさえ時間のかかるキャンプの準備ですが、そこに迷う時間まで加わると準備にかかる時間はさらに膨れ上がってしまいます。

そういうわけで、定番の選択肢については意思決定を自動化しておき、選択にかかる時間を最小限にしましょう。

意思決定を自動化する方法として、筆者は次のようなものを採用しています。

  • 前回が森だったら今回は海のキャンプ場
  • 前回が肉だったら今回は魚
  • 1泊以内ならイスなし、2泊以上でイス持参
  • テント泊→タープ泊、の順でローテーション
  • 白米→ラーメン→白米→パスタ→白米→焼き芋、でローテーション

何で悩むかは人それぞれだと思いますので、自分がついつい時間をかけてしまっている選択については仕組みで意思決定できるようにしておきましょう。

きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター

「自然の中で、お酒をこの上なく美味しく飲む方法」を考え続けている人。きき酒師(日本酒ソムリエ)とキャンプインストラクターの資格を保有。日本酒以外のお酒もすごく好き。

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