サイクル安打にリーチをかけた打者が、さらに価値ある一打。ドラマを生んだのは吉田正尚の…
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4月1日、アダム・デュボール(ボストン・レッドソックス)は、最初の4打席に、三塁打、ホームラン、外野フライ、二塁打を記録した。そして、迎えた9回裏の5打席目。この試合2本目のホームランを打ち、レッドソックスにサヨナラ勝ちをもたらした。
ホームランは、どちらも2ランだ。シングル・ヒットはなく、サイクル・ヒットとはならなかったものの、デュボールはさらにレアな記録を達成した。
ESPNスタッツ・インフォは、1900年以降、1試合にサヨナラ本塁打を含む長打4本は、1979年のジョージ・ブレット、2012年のジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)、2016年のライアン・シンフに続き、デュボールが4人目、とツイートしている。
1979年5月28日のブレットは、ホームランが2本、三塁打と二塁打が各1本、4打点。ホームランは、8回裏の2ランと16回裏のソロだ。シングル・ヒットも1本あるので、サイクル・ヒットも達成している。
2012年5月13日のボトーは、ホームランが3本、二塁打が1本、6打点。ホームランは、最初の2本がソロで、3本目は9回裏のグランドスラムだ。
2016年8月19日のシンフは、ホームランと二塁打が2本ずつ、5打点。8回裏の同点2ラン本塁打に続き、10回裏に3ラン本塁打を記録した。
また、デュボールは、ホームラン2本と二塁打により、計5打点を挙げた。オプタ・スタッツ(旧スタッツ・バイ・スタッツ)によると、1試合に二塁打と三塁打とサヨナラ本塁打を打ち、5打点以上を挙げた選手は、打点が公式記録となった1920年以降、デュボールが初。シングル・ヒットを打てばサイクル・ヒット達成となる打席でサヨナラ本塁打も、初めてだという。
デュボールの5打席目は、普通であれば、なかったはずだ。1点を追う9回裏、2死走者なしから、吉田正尚はレフトへフライを打ち上げた。ところが、レフトを守っていたライアン・マッケンナ(ボルティモア・オリオールズ)は、このフライをグラブに当てて落球。吉田は一塁に生き――ロブ・レフスナイダーと交代――デュボールが打席に入った。
吉田と同じく、デュボールも、レッドソックスでプレーするのは、今シーズンからだ。それまでのデュボールとレッドソックス入団については、1月にこちらで書いた。