「未確認飛行物体」による試合中断。犯人は…
未確認飛行物体によって、試合が中断された。正しく言うと、飛行物体はドローン。未確認なのは、誰がそれを飛ばしたか、だ。
8月4日、ピッツバーク・パイレーツとミネソタ・ツインズは、ターゲット・フィールドで試合を行っていた。4回表の途中、ドローンが外野の上空に飛んできた。試合を放映するため、カメラを搭載しているドローンではない。審判は、選手たちをフィールドから避難させた。両チームのリリーフ投手たちは、ブルペンからドローンに向かってボールを投げたが、当てることはできなかった。
しばらくすると、ドローンは球場を去っていった。試合の中断は約5分で済んだ。
中断している最中に、パイレーツは「我々は…ドローンによる中断の最中。よくわからないけど、ア・リーグのベースボールは奇妙だ」とツイートした。パイレーツはナ・リーグ中地区、ツインズはア・リーグ中地区のチームだ。
一方、パイレーツのツイートを受け、シンシナティ・レッズはこう綴った。パイレーツが対戦していたツインズではない。レッズだ。
「トレバー!!!!」
レッズに在籍している、トレバー・バウアーが飛ばしたのではないか、あるいは、何てことをしているんだ!!!! という意味だろう。
これまでに何度も紹介しているとおり――「インディアンスではドローンが飛行するだけでなく、打たれたホームランは飛行機の横を飛んでいく」「「血染めのソックス」はワールドチャンピオンをもたらした。「血が滴る小指 byドローン」の結末やいかに」「あの投手が発した、笑えないジョーク」――メジャーリーグでドローンと言えば、この投手をおいて他にいない。
ただ、この時、レッズ(とバウアー)は、シンシナティにいた。オハイオ州シンシナティのグレートアメリカン・ボールパークから、ミネソタ州ミネアポリスのターゲット・フィールドまでは、約700マイルの距離がある。バウアーのドローンが高性能でも、これほど離れていては、さすがに操縦することはできない。