AKASAKI、友成空、Aooo、Chevon、Billyrrom……2025年ブレイク候補を紹介
2025年にブレイクするアーティストは誰か? 次代の音楽シーンを担う才能を紹介したい。
■AKASAKI
まず注目は現在18歳、現役男子高校生のシンガーソングライターAKASAKIだ。「ブレイク候補」というよりもすでに一躍ブレイクを果たしているとも言える。
16歳で音楽活動を始め、TikTokに投稿したオリジナル曲が反響を呼び2024年4月に「弾きこもり」でデビュー。7月にTikTokでサビ部分を初公開し、そのバズを受けて10月にリリースした「Bunny Girl」はビルボードジャパン総合ソングチャートで最高5位を記録、YouTubeの再生回数は1月10日時点で3800万回を超えるスマッシュヒットとなった。
AKASAKI の魅力は高校生とは思えないほどの成熟したセンスとスムースな色気を感じさせる歌声にある。「Bunny Girl」は軽快なリズムと一度聴いたら耳に染み付くキャッチーなメロディを持つ曲。「夜の始まりさ」という歌い出しから始まる歌詞のストーリーは、バニーガールとの恋の葛藤や切ない情愛を描く。他にも歌謡曲を彷彿とさせる甘いメロディの「今夜は君と」や、爽やかなシティポップ風の「波まかせ」など、レトロなセンスが持ち味だ。
■友成空
友成空もTikTokをきっかけに反響を集めたアーティストだ。2002年生まれ、高校3年生の時に事務所へ送ったデモテープをきっかけにデビューしたシンガーソングライター。2024年1月にリリースした「鬼ノ宴」はストリーミング累計再生回数1億回を突破した。「鬼ノ宴」は和のテイストを感じさせるメロディとファンキーなグルーヴ、癖のある言葉と歌いまわしが印象的な一曲。小気味いいフレーズと中毒性を持つ「睨めっ娘」、妖しげな雰囲気を漂わせクルクルと曲調の変わる「ACTOR」など、他にも一筋縄ではいかないタイプの楽曲が人気を集める。その一方で、大貫妙子やジャミロクワイなど洋邦のポップスを幅広く聴いてきたルーツをもとにしたシティポップやバラードも得意とする。
昨年の紅白歌合戦に出場したtuki.やこっちのけんとを筆頭に、近年ではTikTokでのバズをきっかけに人気を広げるアーティストが次々と登場している。SNSの話題性に終わらず活躍の場を広げるアーティストには幅広い世代に届くセンスの持ち主が多いようだ。
■Aooo
4人組バンドのAoooも注目株だ。元・赤い公園の石野理子がヴォーカル、ボカロPとして注目を集めソロアーティストとしてのライブも盛況なギターのすりぃ、同じくボカロPとして知られNOMELON NOLEMONとしても活動しコンポーザーとしても星街すいせいの「ビビデバ」など多くのヒット曲を手掛けたドラムのツミキ、YOASOBIやももいろクローバーZのサポートなど幅広く活動するベースのやまもとひかると、実績充分のメンバーによって2023年に結成。2024年10月に1stフルアルバム『Aooo』をリリースした。それぞれがソロでも活躍する4人が集まって生まれたのはストレートで衝動に満ちたギターロック。パワフルなバンドサウンドと石野理子の透明感ある歌声が魅力だ。10月に東京・歌舞伎町で行われたフリーライブを大きな反響を集めた。
■Chevon
バンドシーンでは札幌発の3人組Chevonの躍進に期待したい。ヴォーカル谷絹茉優の中性的な歌声と熱量の高いバンドサウンド、切実な歌詞のメッセージ性が魅力。香取慎吾のソロアルバムに表題曲として書き下ろしフィーチャリングに参加した「Circus Funk(feat. Chevon)」も話題を呼んだ。
■CLAN QUEEN
CLAN QUEENはアートロックを標榜する新世代ユニット。楽曲制作にとどまらずビジュアルや映像など全てのクリエイティブを自分たち自身で手掛けている。ダークな世界観が魅力だ。
■Billyrrom
Billyrromは2020年結成の6人組。ソウルフルなグルーヴに色気ある歌声を響かせる。ダンサブルな楽曲に加えて壮大なロックナンバーも得意とする、スケール感あるバンドだ。
コロナ禍以降に結成したバンドが頭角を現し、ライブシーンには確実に世代交代の波が訪れている。TikTokでのバズはもちろん、フェスやライブイベントの口コミから支持を広げる次世代のアーティストも増えている。若い才能にスポットライトが当たる一年になりそうだ。