ポイント「ためる派」「ためない派」? 利息や増量に注目
キャッシュレスや経済圏の争いが激しくなる中で、さまざまポイントが発行されています。もらったポイントはためるべきか、それともなるべく早く使うべきか、意見が分かれるところです。
ポイントについての筆者の基本的な考え方は「使う機会があればなるべく早く使ったほうがよい」というもの。なぜなら、ポイントの価値は日本円よりも低いといえるからです。
ポイントは使える場所が限られており、発行体企業の信用度という点でも法定通貨には劣ります。有効期限を過ぎてしまい、ポイントを失った経験も一度や二度ではありません。1ポイントを1円として使えるといっても、実際には1円の価値はないのです。
ポイントには利息がつきませんが、ポイントを使うと日本円が手元に残り、運用することで利益を得られます。どういう商品やサービスにポイントを使うべきか、といった各論はあるものの、早く使うことで価値を最大化できるというのが「ためない派」の考え方です。
一方で、「ポイント運用」サービスが登場したことでポイント「ためる派」も着実に増えています。ポイント運用は株式指数やビットコインの価格などに連動しており、相場が下がればポイントが減ることもある点には注意が必要ですが、資産運用の入り口として各社は積極展開を図っています。
さらに楽天は「ポイント利息」を10月18日に開始しました。これは銀行預金のようにポイントを預けると利息がつくサービスで、年利0.108%という利率も悪くありません。期間限定ポイントは対象外ですが、「ポイントには利息がつかない」という常識が崩れ去ったのは面白いところです。
増量キャンペーンは「ためる派」 に朗報
基本はポイント「ためない派」の筆者ですが、実際にはいくつかのポイントをひたすらためています。その理由の1つが「増量」キャンペーンの存在です。
NTTドコモは他社のポイントをdポイントに交換するだけで増量してくれるキャンペーンを毎年開催しています。以前の25%からはだいぶ下がったものの、2020年と同じ「15%」の増量が11月1日から順次始まっています。
交換元になるポイントが少なければ15%増えたところで取るに足らない金額かもしれませんが、対象ポイントの種類が多い上に、交換できるポイント数の上限もありません。1年間ためてきたポイントを万単位で交換する強者もいるようです。
ほかにも、KDDIはPontaポイントからau PAYマーケット限定ポイントへの50%増量を実施中。2021年2月には三井住友カードがVポイントからアプリへのチャージで20%増量を実施するなど、ポイント経済圏の争いで「増量」チャンスは増えており、「ためる派」に朗報といえます。