「青木宣親はイチローの後継者だ!」38歳で3年10億円の契約に韓国メディアが衝撃を受けた理由
12月5日、韓国発のプロ野球ニュースに、日本人選手の話題が大きく取り上げられていた。
それはヤクルトの青木宣親だ。4日に都内で契約更改交渉に臨き、来季から3年総額10億円の契約を結んだ。
その内容が韓国内に伝わると、瞬く間に各社が取り上げていた。
「1982年生まれの青木(宣親)、ヤクルトと3年105億ウォンの超特級契約!」(スポーツ朝鮮)
「“40歳打者”3年100億ウォンの凄み、日本通算打率1位の威厳」(OSEN)
この見出しからも、驚きぶりがよく伝わってくる。それは韓国のプロ野球界ではあり得ないほどの衝撃だったのだ。
なぜ、韓国は青木をこれほど大きく取り上げ、話題にしたのか。
一つは、年齢からは想像もできない実績にある。メジャーリーグでプレーし、日本に戻ったあとも結果を残し続け、今季は38歳ながら、打率3割1分7厘でリーグ3位。日米通算2478安打という記録にも注目しており、「聯合ニュース」も「右投げ左打ちの外野手・青木は、“日本野球のアイコン”であるイチローの後継者」と伝えている。
青木自身も「個人的には3000本とか目標はある。まだまだ先の話ですけど、それぐらいの気持ちを持ってやっていきたい」と語っているが、どれくらい記録に迫れるかに注目している。
イ・デホよりも青木の年俸が高いという事実
もう一つは、契約金の額だ。
青木の来季1年目の年俸は3億3000万円と公表されているが、この額は韓国プロ野球のトップ選手の年俸よりもはるかに上だ。
今年2月、韓国野球委員会(KBO)は「2020年KBOリーグ所属選手登録及び年俸の現況」を発表。
その中の資料によれば、今年の年俸1位の選手は、元ソフトバンクのイ・デホ(ロッテ・ジャイアンツ)で25億ウォン(約2億4000万円)。イ・デホは4年連続で年俸1位だが、38歳の青木の年俸がそれをも凌駕していることは、確かに衝撃だ。
ただ、韓国プロ野球選手の今年の平均年俸は、1億4448万ウォン(約1380万円)で、一方の日本のプロ野球選手の今年の平均年俸(日本プロ野球選手会発表)が4189万円。
そもそもとして、日本のほうがプロ入り後の年俸が高いかもしれないが、それでも青木が提示された年俸には驚かざるを得ない。
スポーツ・芸能ニュース専門サイト「OSEN」は青木の実績と契約の話を伝えたうえで、こう締めくくっている。
「イチローに続いて、2人目の3000本安打の主人公になれるのかが注目される」
野球人気が高い韓国内で、イチローは有名すぎるが、次は“青木宣親”の名前を見る機会が増えるかもしれない。