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幸せになるための呪文(慈悲の瞑想)

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、皆さんに、「幸せになるための呪文」をご紹介したいと思います。

では、早速。
幸せになるための呪文とは、「慈悲の瞑想」のことです。

慈悲の瞑想とは何か?

慈悲の瞑想とは、その名の通り、慈悲の心を高める瞑想法です。慈悲の心とは、自分や他人への慈しみや思いやりのことです。
慈悲の瞑想は、もともとは仏教の瞑想法のひとつでしたが、アメリカなど様々な国で研究が進み、慈悲の瞑想には、さまざまな効果があることがわかっています。

慈悲の瞑想の効果、その1

うつ気分の改善
ある研究では、慈悲の瞑想を2カ月ほど続けたところ、ポジティブ感情の増加、うつ症状の軽減、偏頭痛や肩コリといった慢性的な痛みの軽減など、たくさんの効果があることがわかりました。

慈悲の瞑想の効果、その2

共感性が高まる
ある研究所の結果から、慈悲の瞑想を行うと、脳のある部分、共感性と関連する部位が活性化することが認められています。つまり、慈悲の瞑想には共感性を高める効果があるということです。

今、申し上げたように、
慈悲の瞑想を行うと、感情が安定し、他者への共感性や自他への思いやりが高まります。そのことによって、自分と自分との関係、自分と他人との関係が改善していく効果があります。「幸せは人間関係」と言った人がいるように、人間関係の改善は、私たちをとっても幸せにしてくれます。

慈悲の瞑想の効果、その3

アンチエイジング効果
女性に嬉しい効果があるのでご紹介します。ある大学の研究では、瞑想初心者に対し慈悲の瞑想を3ヶ月続けたところ、細胞の老化を防ぐことが分かりました。この研究は、短期間で少人数が対象だったため、決定的な結論を出すことはできないと述べられていますが、アンチエイジングが期待できるとなると、試してみたくなってしまいますよね。

以上です。以上3つが慈悲の瞑想の効果です。

では、慈悲の瞑想のやり方をご紹介します。
一般的な瞑想は呼吸に意識を向けていくイメージかもしれませんが、慈悲の瞑想では、マントラ(言葉)を唱えていきます。ある言葉を繰り返し唱えていくのが、慈悲の瞑想法になります。

慈悲の瞑想では、マントラを自分自身に語りかけていきます。
実際に声に出してもいいし、心の中でつぶやくだけでも結構です。ゆっくりと、心にしみこんでいくように丁寧に唱えます。リラックスした姿勢を取り、そしてマントラを唱えていきましょう。

まずはじめに、自分自身に対してマントラを唱えていきます。
自分の心の安定があって初めて、他者に対して、慈悲の心を向けることができます。まずは自分から始めてみましょう。

では、自分自身に対してのマントラをご紹介します。

私が幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとが叶えられますように
私に悟りの光が現れますように
私が幸せでありますように
私が幸せでありますように
私が幸せでありますように

続いて、
自分の大切な人に対して、慈悲の心を向けていきます。例えば、家族、友人、恋人、ペット、知人など、慈悲を向けたいなと思える相手を選び、思い浮かべながら唱えていきます

では、自分の大切な人に対するマントラをご紹介します。

私の大切な人が幸せでありますように
私の大切な人の悩み苦しみがなくなりますように
私の大切な人の願いごとが叶えられますように
私の大切な人に悟りの光が現れますように
私の大切な人が幸せでありますように
私の大切な人が幸せでありますように
私の大切な人が幸せでありますように

続いて、3つめは、全ての生命に対して慈悲の心を向けていきます。
では、全ての生命へ送るマントラをご紹介します。

生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように
生きとし生けるものに悟りの光が現れますように
生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものが幸せでありますように

続いて、4つめ、上級編として、自分の嫌いな人に対して慈悲の心を向けていきます。無理してやる必要はありませんが、上手に出来れば、嫌いな人が嫌いでなくなったり、苦手な人が苦手でなくなったりするという効果が表れます。

では、嫌いな人へ贈るマントラをご紹介します。

私の嫌いな人が幸せでありますように
私の嫌いな人の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人の願いごとが叶えられますように
私の嫌いな人に悟りの光が現れますように
私の嫌いな人が幸せでありますように
私の嫌いな人が幸せでありますように
私の嫌いな人が幸せでありますように

以上です。
以上が、慈悲の瞑想です。これは、今ご紹介したように、頭を無にする瞑想ではなく、マントラ(言葉)を唱える瞑想です。これなら、電車の待ち時間でもすることが出来ます。

日々、慈悲の瞑想を実践し、共感性や自他への思いやりを高め、人間関係を向上させ、幸せになっていきましょう。瞑想は継続が大切です。はじめから長時間実践せず、少しずつ無理のないペースで続けていきましょう。そうですね、1日5分10分、長くても30分やれば十分です。

というわけで、今日は、幸せになるための呪文「慈悲の瞑想」をご紹介しました。最後までお読み下さりありがとうございました。さようなら。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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