ヒカキン・前澤両氏が”BTS衣装落札” 韓国で絶賛相次ぐ「心温まるニュース」「いいお金の使い方」
あの出来事、韓国での反応やいかに?
日韓両国のSNSで話題になっている「ヒカキン・前澤友作両氏によるBTS衣装のオークション落札」。
2人は日本時間の1日にアメリカで行われた、「ミュージケアズ・チャリティー・リリーフ・オークション(MusiCares Charity Relief Auction)」に参加した。
アメリカのグラミー賞を主管する「レコーディングアカデミー」系列の慈善団体の基金を作るために行われたものだ。
ここにBTS側がかの名曲「Dynamite」のMVで使用した衣装を出品していた。そして冒頭の通り、両氏が16万2500ドル(日本円=約1712万、韓国ウォン=約1億8000万)で競り落としたのだ。
BTSファンというヒカキン氏が前澤氏にオークションの要領を相談。これに乗った前澤氏は「(お金は)基本的に半々出すということで」とも言い、両氏による落札が成立した。
これに対する韓国の反応は…
めちゃくちゃいい。
ネット上でははっきり言って「大絶賛」という状況だ。
前澤氏が「メザワ氏」と紹介されるハプニングも…「予想の8倍の価格」と報じられる
同国最大のポータルサイト「NAVER」では関連の記事が20本ほど掲載された。
最上位にあるのは地上波「MBS」のニュース原稿をテキスト化したものだ。
(該当記事の映像版)
記事タイトルは「【イシュートーク】 1億8000万ウォンで落札されたBTS衣装」
こんな内容が掲載された。
韓国の記事では概ね、マエザワ氏は「コレクター」として紹介されている。そしてこの最上位の記事ではなぜか「メザワ氏」となっている。
ちなみに韓国MBCは「だと言われている」口調で報じているが、落札は事実です。
「良いファンの存在で、また私もBTSにハマる」
いっぽうで、「NAVER」に掲載された記事のうち最も反応が多かった記事は同じく地上波「SBS」のニュース原稿をテキストに起こしたものだった。
「防弾少年団MV衣装、慈善競売で1億8000万ウォンにて落札」
何がスゴいかって、韓国ではこの関連ニュースの多くはいわゆる「社会面」で扱われているということ。国内最高権威の経済誌「毎日経済」も「防弾少年団の慈善競売、”Dynamite"のMV衣装が約2億ウォンで落札」と報じた。
社会面で扱われた結果、「NAVER」の芸能ニュース枠では撤廃された「コメント覧」で韓国の一般の人たちの反応を見ることができる。
その内容を読者のリアクションが多かった順に覗いてみよう。
「ファンの立場とすれば、コレクター個人の所持品が増えたことはいいことだし、困難な音楽業界に寄付がされることもいいことだし、本当に心温まるニュースです。コロナにより困難にある人は多いでしょう。小さなビジネスをされている方、音楽家、短期契約で働かれている方… この難しい時期、皆で頑張りましょう」
「ほんとうに素晴らしい! ファン個人としてはコレクションが増えたでしょうし、そのお金で音楽業界の多用な場所に寄付も行われ、本当にいいコンセプトだと思う! かっこいいです!」
「あんな平凡な服をw 防弾が着たというメリットでファンとしては最高の宝物になるんだね。中国のARMY、アメリカのARMYをかわして日本のARMYが落札したようですねw いずれにせよおめでとう!」
「ワーッ ………」(…の部分は笑顔の顔文字)
「やっぱりバンタンだ! ww おばちゃんのファンとして…本当にいいファンがいて、またハマります!!!」
ここまでは、ファン同士が褒め合うという反応だ。いっぽう、反応が多かったコメント上位のなかには日本に反応する”意地の悪い”ものも当然あった。
「日本のヤツらは嫌いなフリして…密かに好きだからコレクションするんだなww 」
「ビートルズがピザを食べてサインした紙に指紋がついているやつ、めっちゃ高くオークションにかけられたっていうんだけど…あの服も今も落札価格よりはるかに高くなる模様…」
「教科書にバンタンが出てくるようになるらしいですよね」
韓国在住の「HIKAKINのフォロワー」からも反応が
「SBS」の記事についた「いいね!」はじつに464個だった。
「喜ばしい」が29個、「悲しいね」は0、「怒ってます」は13、「後続記事を望みます」は4だったから、「圧倒的にポジティブ」というところ。
いっぽう、上記の「MBC」の記事にはこんなコメントもあった。
「日本の高収入者のヒカキンが購入したんだね。年間収益40億(ウォン)を超える人です。1億8000(ウォン)…大したことはないと思います。いいことに使うお金だから。ある意味彼のコンテンツよりも…(オークションが)いい主旨なので購入したといいます。もちろん彼のユーチューバーに登録している人もヒカキンに買ってほしいという思いでした。あ、私も登録者です!」
いっぽう、韓国で唯一「今後ふたりが衣装をどう使うか」という点からこのニュースを報じた記事が以下のもの(こちらではしっかりと前澤氏について「ZOZO TOWNの設立者」と紹介されている)。
日本のユーチューバーヒカキンと前澤友作、防弾少年団(BTS)'Dynamite' MVの衣装落札過程を明らかにし、注目集める(韓国語)
「二人は落札したこの衣装を今後どう日本のファンに披露していくのかを話し合った。コンサートが開催時に展示する方法も考えているとされている」
日本でパッと関連ニュースの見出しを見た瞬間、筆者には「またまた、お金持ちが遊んじゃって」と”道楽”のようにも感じられた。
いっぽう韓国では絶賛の声が多い。韓国には、お金を持つ人をストレートに「成功者」として評価する向きが日本より強い。さらにチャリティーという点も高評価を得ている。今回の話、現地では非常によい”美談”として捉えられているようだ。