2018台風シーズン入り ラニーニャ終息後の台風は?
6月から台風シーズン。今年のように、春にラニーニャ終息した2011年は台風が3個上陸し、台風15号では首都圏で大きな被害が発生した。今年も台風の備えが必要だ。
6月でも台風の影響あり
6月といえば梅雨入り、そして台風のシーズンの始まりです。例年、6月から10月までの5か月が台風シーズンで、台風の約8割がこの期間に発生します。
6月に台風と聞いて、まだ早いように感じるかもしれませんが、最近では2012年6月19日に台風4号が和歌山県に上陸しました。気象条件さえそろえば、6月でも台風の影響があります。
アメリカのハリケーンは活発予想
米海洋大気庁は毎年、この時期にハリケーン予想を発表します。今シーズンのハリケーン発生数は5個から9個とみられ、平均の6個を上回る可能性が高いです。
米海洋大気庁の専門家はハリケーンが活発となる要因として、この夏は弱いエルニーニョとなる可能性があること、大西洋熱帯域からカリブ海にかけての海面水温が平年に近いことを挙げています。
今年の台風は?
日本では台風の季節予報は行っていません。そこで、過去のラニーニャ現象(以下、ラニーニャと記述)終息後の台風シーズンを調べてみました。今年のように、春にラニーニャが終わった年は1949年以降、8年あります。それらの台風発生数と上陸数をグラフにしてみました。
一年間に発生する台風は平年で25.6個、上陸する台風は平年で2.7個です。
2000年以降は発生数が平年を下回り、2011年は過去4番目の少なさとなりました。
次に、上陸数を見てみましょう。2000年と2008年は台風の上陸がありませんでしたが、ここからは少なくなるとは言えないようです。
前回の2011年は台風が3個上陸し、9月の台風15号では首都圏で大きな被害がありました。
天気ノートを振り返ると、東京都心で最大瞬間風速36メートルを記録し、午後4時から午後8時までの帰宅時間はJR・私鉄のほぼ全線で運転を見合わせました。主要駅では足止めされた乗客で大混乱となったことを思い出します。
【参考資料】
気象庁ホームページ:過去の台風資料
気象庁ホームページ:エルニーニョ/ラニーニャ現象
米海洋大気庁(NOAA):Forecasters predict a near- or above-normal 2018 Atlantic hurricane season,May 24, 2018