能力を開花させるキレる技術 ~「チャレキレ」のススメ
一般的に「キレる」という表現は、怒って頭にきたとき、腹が立って激高したときに使う言葉です。「あいつはすぐキレる」「彼女はキレやすい」のようにも使います。我慢の限界を超える、ぴんと張った緊張の糸が切れる、という意味合いからすれば、もう少し別のシチュエーションでも「キレる」という表現は使えるはずです。
たとえばチャレンジするときなどが、そうです。リスクを冒してチャレンジする、限界を超えた挑戦をするときです。
簡単にそのような決断ができる人もいるでしょうが、たいていの人はなかなかできません。「そこまでやって失敗したらどうなるか」「失うものがたくさんあるのではないか」「多くの人に迷惑をかけてしまうのではないか」いろいろ考えてしまいます。
その挑戦には意義があり、自分を成長させてくれるチャンスである。それを頭で理解できていても、なかなか踏み切れない、ということは誰にでもあります。決断するまでの期間は、まさに「ぴんと張った緊張の糸」を心に抱いたまま過ごすのだと思います。そしてその緊張の糸がついに切れる――つまり「キレる」のです。
「よし! 決めた! やる!」
「ええい悩んでいてもしょうがない! もういい! やるしかない!」
こういうときに抱く感情もまた「怒り」の感情とよく似ています。グダグダ悩んでいる自分に腹が立つ。我慢の限界を超えた。「やるしかないんだからやろう!」このようなときも、自分の体の中で何らかの「爆発」が起きているわけですから。
誰かへの怒りの感情がおさまらない。衝動が抑えられないから「キレる」のは、ほどほどにしましょう。できる限りやらないほうがいいですね。そのエネルギーを、自分の限界突破、新しいことにチャレンジして自己を成長するために使うのです。チャレンジのためにキレるので「チャレキレ」です。
「運動不足を解消するために走ろう! できるかどうかわからないけど、半年後のマラソン大会にエントリーする。やってしまえ!」
「決めた! 会社を辞めて海外へ行こう! 自分がやりたいことを一から学ぼう!」
チャレンジのためにキレる「チャレキレ」を、人生の中でどれぐらいするかで、自分の成長の幅が決まります。ウダウダ悩んでいる自分に我慢できないとき、キレてみるのもいいですね。