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大手契約のスマホで平均5366円…スマホ利用者の月額通信料金の実情

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
今や多くの人には欠かせない存在のスマートフォン。その通信料金は(写真:アフロ)

携帯電話(従来型携帯電話(ガラケー)とスマートフォン)は今や日常生活には欠かせない存在。その携帯電話の普及とともに、利用に対する費用の負担が問題視されている。それでは実際に、携帯電話の利用による費用はどれほどのものなのだろうか。総務省が2024年6月に発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に、スマートフォンの月額通信料金の実情を確認する。

次に示すのはスマートフォンを利用している人における、その端末の利用で支払っている通信料金の月額(税別)について、調査結果を基に概算平均値を算出したもの。無回答者を除いた上での計算で、端末代金の分割支払金や、コンテンツ代金は含まれない。

まずはスマートフォンを主要キャリア(NTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイル)で利用している人の通信料金。全体平均では5366円となった。

↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンをNTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイルで利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2023年)
↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンをNTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイルで利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2023年)

6~12歳における通信料金が安くなるのは防犯用として利用されていることや、子供向け利用プランを活用しているため。ピークは男性では40代だが女性は30代。平均額は女性より男性の方が高め。

世帯年収別では従来型携帯電話同様に、属性別の差が出ていない。せいぜい、2000万円以上の層が突出している程度。大体統計上の誤差の範囲で、5000円台半ばが平均というところか。スマートフォンの通信料金に関しては、世帯年収による差異は無いと見てよい。

最後はスマートフォンをMVNOで、いわゆる格安スマホとして利用している人。

↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンを格安スマホ事業者で利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2023年)
↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンを格安スマホ事業者で利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2023年)

平均額は2911円。通常のスマートフォンの平均額となる5366円の5割強にとどまっている。格安スマホと呼ばれるだけあり、実際の通信料金も安く抑えられている実情が分かる。

年齢階層別の傾向は見出し難いが、やはり6~12歳では低い値。また世帯年収では2000万円以上の層が突出している以外は、およそ変わりのない値が出ている。

今件の値はあくまでも通信料金のみ。各種コンテンツ利用料は別途のものとなる。利用スタイルによっては、この通信料金の何倍もの支払いをしている人もいるに違いない。

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※通信利用動向調査

2023年分は2023年8月末に、「世帯向けは都道府県および都市規模を層化基準とした層化二段無作為抽出法で選ばれた、満20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員に」「企業向けは公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業に」対し、郵送あるいはオンラインによる調査票の配布および回収の形式によって行われている。有効回答数はそれぞれ1万4059世帯(3万4196人)、2640企業。各種値には国勢調査や、全国企業の産業や規模の分布に従ったウェイトバックが行われている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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