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夏に警戒すべき手足口病 - 大人の感染リスクと予防対策 #専門家のまとめ

大塚篤司近畿大学医学部皮膚科学教室 主任教授
(提供:イメージマート)

手足口病が過去最悪のペースで流行しています。子どもだけでなく大人も感染するリスクがあり、重症化する可能性もあります。今回は手足口病の特徴や予防法、大人への影響などについて、3つの記事から重要なポイントをまとめました。感染拡大が続く中、正しい知識を持って適切な対策を取ることが重要です。

ココがポイント

▼手足口病、感染拡大ペースが最多。大人も感染し重症化のリスクあり。予防には手洗いなどが有効。

子どもの手足口病が流行 前週の1.7倍に 他の感染症も…医療機関「手洗いが大事」注意呼びかけ【福島】(FTV)

▼非定型手足口病が増加。症状が多様で診断困難。コクサッキーウイルスA6型が主な原因。

注意すべき手足口病の特徴と対処法 - 皮膚科専門医が詳しく解説(Yahoo!ニュース エキスパート 大塚篤司)

▼保育園での対策も感染拡大防げず。大人の感染で激痛や歩行困難になるケースも。

大人も感染「激痛で歩けない」入念に対策しても…『手足口病』過去最悪ペースで拡大(テレ朝news)

エキスパートの補足・見解

手足口病の感染が急速に拡大しており、過去最悪のペースで流行しています。従来は子どもがかかる病気というイメージでしたが、大人の感染例も増加しており、重症化するリスクも指摘されています。特に非定型の手足口病は症状が多様で診断が難しく、注意が必要です。

予防には手洗いやマスク着用などの基本的な感染対策が有効ですが、保育園などで入念な対策を行っても感染拡大を完全に防ぐのは困難な状況です。大人が感染した場合、激痛で歩行困難になるなど重症化する可能性もあります。

手足口病は通常1〜2週間で自然治癒しますが、重症化のリスクもあるため、症状が長引く場合は医療機関の受診が推奨されます。正しい知識を持ち、適切な予防策を講じることが、この夏の感染症対策として重要です。

近畿大学医学部皮膚科学教室 主任教授

千葉県出身、1976年生まれ。2003年、信州大学医学部卒業。皮膚科専門医、がん治療認定医、アレルギー専門医。チューリッヒ大学病院皮膚科客員研究員、京都大学医学部特定准教授を経て2021年4月より現職。専門はアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患と皮膚悪性腫瘍(主にがん免疫療法)。コラムニストとして日本経済新聞などに寄稿。著書に『心にしみる皮膚の話』(朝日新聞出版社)、『最新医学で一番正しい アトピーの治し方』(ダイヤモンド社)、『本当に良い医者と病院の見抜き方、教えます。』(大和出版)がある。熱狂的なB'zファン。

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