名将が今季限りで勇退。通算2000勝に到達できなくても、殿堂入りは間違いなし
サンフランシスコ・ジャイアンツのブルース・ボウチー監督が、今シーズン限りで引退する。NBCスポーツのアレックス・パブロビッチらによると、ボウチーは2月18日のミーティングで、そのことを選手たちに告げたという。
今年、ジャイアンツがワールドチャンピオンになれば、2011年のトニー・ラルーサに続き、ボウチーはキャリアの最後をワールドシリーズ優勝で飾った2人目の監督となる。その可能性は高くないが、通算2000勝まではあと74勝だ。昨シーズン、ジャイアンツは73勝を挙げた。それよりも1勝上乗せできれば、金字塔に到達する。
そうならなくても、ボウチーの殿堂入りはまず間違いない。
控え捕手としてのキャリアを終えた後、ボウチーはマイナーリーグの監督とメジャーリーグの三塁コーチを経て、1995年にサンディエゴ・パドレスの監督に就任した。そして、間を空けることなく、2007年からはジャイアンツで指揮を執ってきた。24年間に挙げたレギュラーシーズン1926勝は、歴代11位。ボウチーの上にいる10人とすぐ下の1人は、いずれも殿堂に迎えられている。
また、ボウチーはパドレス監督時代の1998年にリーグを制し、ジャイアンツでは2010年から1年おきに3度のワールドシリーズ優勝を果たした。リーグ優勝4度以上の23人も、ワールドチャンピオン3度以上の10人も、殿堂入りしていないのは、現役監督のボウチーだけだ。しかも、ジャイアンツは1958年にニューヨークからサンフランシスコへ移転後、この3度しかワールドシリーズを制していない。