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パリの舞台に見参するドリームチーム

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:ロイター/アフロ)

 2008年、2012年、2016年、2020年のオリンピックで金メダルを獲得し、今回のパリ大会で5回連続の頂点目指すUSA代表チーム。今日の第一戦でセルビアと対戦する。御存知のようにセルビアには、2021年、2022年2024年と3度NBAシーズンMVPに選ばれ、2023年には、ファイナルMVPも得たセンターのニコラ・ヨキッチ(29)がいる。

ニコラ・ヨキッチ
ニコラ・ヨキッチ写真:ロイター/アフロ

 昨年のFIBAワールドカップで、小ぶりになったUSAの代表チームが4位に終わった直後、“KING”レブロン・ジェームズがパリでプレーすることをアナウンスし、仲間を集った。祖国敗北の痛手は、スター選手の心に火を灯し、1992年バルセロナ五輪に勝るとも劣らない顔ぶれが揃った。

旗手を務めたKINGレブロン
旗手を務めたKINGレブロン写真:代表撮影/ロイター/アフロ

 背番号順に選手名、年齢、所属チームを挙げよう。

#4 ステフィン・カリー(36/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)

#5 アンソニー・エドワーズ(22/ミネソタ・ティンバーウルブズ)

#6 レブロン・ジェームズ(39/ロサンゼルス・レイカーズ)

#7 ケビン・デュラント(35/フィニックス・サンズ)

#8 デリック・ホワイト(30/ボストン・セルティックス)

#9 タイリース・ハリバートン(24/インディアナ・ペイサーズ)

#10 ジェイソン・テイタム(26/ボストン・セルティックス)

#11 ジョエル・エンビード(30/フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)

#12 ドリュー・ホリデー(34/ボストン・セルティックス)

#13 バム・アデバヨ(27/マイアミ・ヒート)

#14 アンソニー・デイビス(31/ロサンゼルス・レイカーズ)

#15 デビン・ブッカー(27/フィニックス・サンズ)

最年少のアンソニー・エドワーズ
最年少のアンソニー・エドワーズ写真:ロイター/アフロ

 KINGの呼びかけに、ほぼ全員が応じたが、最後のピースは、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのセンターで、2023年のリーグMVPであるジョエル・エンビードに、USAのユニフォームを着せることだった。カメルーン出身のエンビードはフランス国籍も持ちながら、2022年にアメリカ国籍を取得。

 アメリカ・ナショナルチームは、2024年1月22日のサンアントニオ・スパーズで36分38秒コートに立ち、70得点、18リバウンド、5アシストをマークし、ウィルト・チェンバレンが1967年12月16日に達成した1試合におけるシクサーズの最多得点記録を塗り替えた不動のセンターを口説いた。その結果、エンビードは昨年10月に、星条旗を背負ってパリでプレーすることに同意した。

213cmのセンター、エンビード
213cmのセンター、エンビード写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 さて、今回のドリームチームは、どのような結束力を発揮するか。背番号6、KINGを中心としたパフォーマンスに注目だ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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