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8月のスタートは東海から西日本で40度予想、意外と少ない西日本の40度以上の記録

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予報と予想最高気温(ウェザーマップ)

意外と少ない西日本の40度以上

近年は40度以上の気温を記録することも多くなり、おととい29日(月)は、栃木県佐野の41.0度をはじめ、6地点で40度以上を記録しました(関連記事)。これでこれまでに40度以上を記録した地点と回数は、37地点で、のべ76回となっています。この内訳をみると、少々意外な感じがするかもしれません。

40度以上を記録したのべ76回を地方別に分けると、関東甲信31回、東海24回、北陸11回、四国5回、東北4回、近畿1回となっていて、関東甲信と東海で全体の約7割を占めています。また北陸も11回ありますが、暑いと思われる西日本では6回のみ(四国5回、近畿1回)となっています。九州や中国では、まだ1回も40度以上の記録はありません。

この西日本でも、8月のスタートは、40度以上まで上がる所が出てくるかもしれません。それは太平洋高気圧の勢力が西日本で強まるからです。

太平洋高気圧は西日本で強い

太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)

あす1日(木)8月のスタートは、暑さをもたらす太平洋高気圧の勢力が、上図のように西日本で強まるでしょう。一方、関東ではこの勢力範囲からやや外れる格好となりそうです。

東海から西日本に40度以上のポテンシャル暖気

上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)

上図は、あす1日(木)からあさって2日(金)にかけての上空1500メートル付近の気温予想で、20度以上のオレンジ色は地上で35度以上の猛暑日となる目安となります。また赤色の23度以上は、晴れ具合や風の吹き方にもよりますが、内陸を中心に40度位まで上がる可能性のある暖気で、東海から西日本にかけて広がっています。

8月のスタートは東海から西日本で記録的猛暑も

予報と予想最高気温(ウェザーマップ)
予報と予想最高気温(ウェザーマップ)

上図のように、あす1日(木)から3日(土)にかけて、東海から西日本では、際立った猛暑が予想されています。名古屋、岐阜、京都では39度が予想され、愛知県愛西、岐阜県多治見、京都府京田辺では40度の予想も出ています。また大阪府枚方、高知県江川崎、大分県日田などでも39度まで上がる予想で、ここ数日間は、西日本でも珍しい40度以上の記録が出現するかもしれません。

一方、関東は太平洋高気圧の圏内からやや外れ、地上付近には東風が入るため、体温を上回るような猛暑となる所は内陸の一部となり、来週は35度以上の猛暑も収まる予想となっています。

とはいえ、西日本を中心に、来週にかけても危険な暑さの続く所が多いため、エアコン等により、できるだけ涼しい環境で過ごし、こまめな水分補給や塩分補給を心がけるようにして下さい。また涼しい環境で過ごすことができない場合は、衣服を緩めることや重症化等の予防に、皮膚を濡らしてうちわや扇風機で扇いだり、氷やアイスパックなどで冷やすことも対策として考えられます。

さらに脱水状態にある人、高齢者、乳幼児、からだに障害のある人、肥満の人、過度に衣服を着ている人、普段から運動をしていない人、暑さに慣れていない人、病気の人、体調の悪い人などは、熱中症にかかりやすい「熱中症弱者」とも呼ばれています。これらの方々は、自ら積極的に対策を実施し、周囲の方々も声がけの実施をお願いしたいと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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