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キンブレルが1イニング3度のピッチ・クロック違反。その結果は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クレイグ・キンブレル(フィラデルフィア・フィリーズ)Jun 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月15日、クレイグ・キンブレル(フィラデルフィア・フィリーズ)は、1点リードの9回裏に登板し、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの打者3人に対して計13球を投げた。

 そのうち、ボールと判定されたのは2球だった。ただ、それ以外にも、ピッチ・クロック違反、時間超過によるオートマティック・ボールが3度あった。1人目のカウント1-2→2-2に、2人目の0-2→1-2と1-2→2-2がそうだ。

 1イニングに3度のピッチ・クロック違反は、キンブレルが初めてではない。先月13日に、ケンリー・ジャンセン(ボストン・レッドソックス)が記録している。

 ジャンセンは、2点リードの9回表に登板し、3点を取られた。この試合2度目のオートマティック・ボールは、カウント3-1からだ。この四球によって出塁したウィルソン・コントレラス(セントルイス・カーディナルス)は、その後、同点のホームを踏んだ。レッドソックスは3対4で敗れ、ジャンセンにはセーブ失敗と黒星が記録された。

 一方、キンブレルが犯した3度のピッチ・クロック違反は、試合の行方には影響を及ぼさなかった。キンブレルは、それぞれの打者を、見逃し三振、外野フライ、内野ゴロに仕留め、試合を終わらせた。

 今シーズン、ジャンセンは14セーブ、キンブレルは10セーブ(と3ホールド)を挙げている。防御率は3.18と4.67だが、セーブ失敗は、ジャンセンが3度、キンブレルはゼロだ。

 通算セーブは、405と404。通算422セーブのビリー・ワグナーに次ぎ、歴代7位と8位に位置している。

 彼らの400セーブ到達については、こちらで書いた。

「ジャンセンと同じく、キンブレルも400セーブ目を古巣から挙げる。どちらも相手はブレーブス」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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