南岸低気圧のあとは強烈寒波が襲来へ、JPCZも発生で、北陸などは警報級の大雪か
この冬最強クラスの寒波襲来へ
きょう21日(日)は発達中の南岸低気圧の影響で、広く雨や雪となっていて、関東でも久しぶりのまとまった雨に加え、沿岸部を中心に激しい雨の降っている所もあります。(関連記事、気象庁気象レーダー)
そして南岸低気圧が抜ける週明けに、今度は強烈な寒波が襲来する見込みです。今の時期は1年で最も寒い頃で、上空の気温の平年値も最も下がる頃ですが、上図の上空の寒気の予想をみると、あさって23日(火)から24日(水)にかけて、上空1500メートル付近(下層)及び上空5500メートル付近(上層)ともに、今の平年値より5度から10度ほど低くなっていて、それだけ強烈な寒波の襲来だということが分かります。
特に北陸地方の上空5500メートル付近には、24日(水)に平年より10度前後も低い、-40度クラスのかなり強い寒気が流れ込む予想で、この冬一番の大雪となってもおかしくない状況です。
日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が発生し顕著な大雪のおそれ
強烈な寒波の南下に伴い、日本海で風が収束することによって発生する日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が顕在化する予想で、その活発な降水域がぶつかる北陸地方では、あさって23日(火)夜以降、雪が強まる見通しです。
この冬、今回と似たような強烈寒波が流れ込んだ昨年12月22日には、同じくJPCZが顕在化し、北陸地方では3時間、あるいは6時間に20センチから30センチの短時間の激しい雪を観測し、顕著な大雪に関する情報が6回、立て続けに発表されました。今回も同じような降り方をする可能性が十分に考えられます。
広く大雪警報級の可能性が発表中
気象庁からはすでに早期注意情報(警報級の可能性)で、あさって23日(火)から24日(水)にかけて、北陸を中心に、西日本の日本海側や熊本県に、大雪警報が発表される可能性が示されていて、今後の情報に十分注意するよう、呼びかけられています。さらに発達する低気圧に近い北日本では暴風警報級の可能性も発表されています。大雪や猛吹雪に十分な注意が必要です。
被災地は建物の倒壊にも十分注意
あさって23日(火)から25日(木)にかけては、北陸の石川県でも雷を伴って雪が強まり、昨年末のような顕著な雪の降り方をする所が出てくるかもしれません。能登半島地震で損傷を受けた家屋では、積雪の重みによる倒壊にも、十分な注意が必要です。