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日本代表の稲垣啓太は、「プレッシャーを跳ね返す準備してきた」【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
スクリーンショットは筆者制作

 ラグビー日本代表が6月12日、2019年のワールドカップ日本大会以来となる実戦をおこなう。「JAPAN XV」の名儀で、静岡・エコパスタジアムで特別編成されたサンウルブズとぶつかる。11日の試合会場での練習後、左プロップで先発する稲垣啓太がおラインで会見した。

 チームは5月下旬から約2週間、別府で合宿を実施してきた。今度の問答においては、合宿中のスクラムでの取り組みが垣間見えた。

 以下、共同会見時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

―—明日のフォーカスポイントは。

「チームも個人も似たような感じで、自分たちのやってきたことをやる。相手には見知った顔もいますし、途中まで代表として一緒にプレーしていた選手も多い。やりたいこと、やろうとしていることはわかっていると思うんですよ。相手がどうこうではなく、我々が準備したものをどれだけ出せるかが課題に。プレーの理解度、ひとつひとつのクオリティはこの2週間で積み上げてきたと思っているので、そこを個人的には出せればと思っています」

——26日にはスコットランド・エディンバラでブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの連合軍)とぶつかります。それまでに確認したいことは。

「自分たちがコントロールできる部分に関してはすべてやっておきたいのが本音です。久々の代表戦。おそらくミスも出るでしょう。ただそのミスにどれだけアプローチできるか、ケアできるか、その後の反応…。80分間を通してそうしたマインド、さらにインテンシティ(強度)が保てるかどうかも課題になると思います」

——スクラムの完成度は。

「この試合におけるスクラムでやりたいことの目標は、掲げてはいます。細かくは言えないですけども。完成度としては100パーセントではないと思っているんですよ、正直に言って。新しいチームになってから一度も実戦を経ていないですし。

 ゲームシナリオという言葉を使っています。スクラムのセッション(練習)のなかでおこなうスクラムも、時間帯、シチュエーション、点差と、その場面、場面でどういうスクラムを組むかと突き詰めてやってきたんですね。

 たらればは好きではありませんが、2019年(ワールドカップ日本大会)の南アフリカ代表戦で、『このスクラムで、こういうことができていれば』という振り返りをして、ゲームシナリオ、ゲームを想定してスクラムを組むのが重要だと感じました。これからは時間帯、地域による駆け引きによるスクラムも、実戦を通して経験していきたいと思っています

——心境は。楽しみか。

「楽しみという部分は、ないですね。プレッシャーに関しては全選手があるんじゃないでしょうか。なぜかというと、サンウルブズの立場と日本代表の立場とではかかってくるプレッシャーも違います。でも我々はそのプレッシャーを受け入れ、跳ね返すだけの準備をしてきたので、その部分はしっかり出したいと思っています」

 理路整然とした説明から、長谷川慎スクラムコーチの8人一体型のスクラムを進化させる様子、デーヴィッド・ガルブレイズメンタルコーチとのプレッシャーを乗り越えるための対話がにじんだような。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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