熱帯低気圧は小笠原から日本の南へ

小笠原の東海上で、きのう１９日（土）午後３時に熱帯低気圧が発生しました。けさ２０日（日）の雲画像をみると、赤い丸の中に熱帯低気圧がありますが、すごく雲が発達しているとか、すごく雲が渦を巻いているような姿は見られません。ただ雲を連続して動かすと、わずかに雲が渦を巻きながら、西進している様子がうかがえます。

この熱帯低気圧はきょう２０日（日）小笠原付近を通過した後、あす２１日（月）は、日本の南を西進するでしょう。熱帯低気圧が西進する海域は、先日、近畿を直撃した台風７号がゆっくりと進んだ影響で、海水がかき混ぜられ、海水温は平年よりやや低い、２７度から２８度程度となっています。

このため、熱帯低気圧が大きく発達するような場ではなく、今のところ、台風にまで発達する可能性はかなり小さいと思われますが、それでも熱帯の湿った空気をたっぷりと伴っているため、油断はできません。

あさって２２日（火）は日本の南を西進

熱帯低気圧はあさって２２日（火）にかけて、日本の南を西進するでしょう。

２３日（水）にかけて西日本へ北上か

そして２３日（水）には北寄りに進み、四国から九州南部にかけてかなり接近してくる見込みです。その後は熱帯低気圧としては消滅しつつ、西日本を北上する計算となっています。熱帯低気圧の通過に伴い、四国や九州を中心に雨脚が強まり、雨雲の発達いかんでは、非常に激しく降る所が出てくるかもしれません。

暖湿気がたっぷりと

熱帯低気圧は台風にまで発達する予想はありませんが、上図のように、熱帯の湿った空気をたっぷりと日本付近に持ち込んでくる予想です。大荒れとなるような心配は小さいと思われますが、雨雲の発達いかんでは、西日本を中心に、大雨となるおそれがあります。

西日本は雨の強まりに要注意

週間予報をみると、熱帯低気圧が接近し、通過する予想の西日本は、四国や九州南部を中心に、２３日（水）頃から数日間、雨の降りやすい予報となっており、雷を伴って、激しく降る所もあるでしょう。風の強まりにも、念のため、要注意です。

一方、熱帯低気圧が離れて通る東京都心は、晴れ間の広がる時間帯が多く、まだしばらく３５度以上の猛烈な残暑が続く見込みです。東京都心はきのう１９日（土）までで、真夏日が４５日連続、猛暑日の日数が２０日と、それぞれ過去の記録（４０日連続、１６日）を大きく更新している状態ですが、これらの記録はまだまだ終わりそうにありません。ただ熱帯低気圧の動向いかんでは、もう少し雨寄りの予報に変わる可能性もなくはない状態です。

引き続き、最新情報にご注意ください。