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台風3号と梅雨前線 大雨に一層の警戒を

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風3号は足早に北上し、4日には九州にかなり接近する見通し(2日午前9時発表)

台風3号が発生した。台風は足早に北上し、4日朝には九州北部にかなり接近する。また、梅雨前線の活動が活発になるとみられ、北陸、東北南部、九州では大雨に警戒が必要だ。

台風3号 九州にかなり接近のおそれ

2日(日)午前9時、沖縄の南で台風3号が発生しました。

台風は3日(月)未明には沖縄(宮古島、石垣島)に、4日(火)朝には九州北部にかなり接近する予想です。台風は高気圧の縁に沿って足早に北上するため、早めの準備が必要です。

こちらは2日正午の台風3号の様子です。

台風3号の雲(7月2日正午,ひまわり8号)
台風3号の雲(7月2日正午,ひまわり8号)

中心付近に濃密な雲があり、周辺にらせん状の発達した雨雲があります。

先日も熱帯低気圧の発達した雨雲により鹿児島県指宿市で1時間に120ミリを超える猛烈な雨が降りました。とくに、台風の進行方向の右側は雨雲が発達しやすいため、九州の西部は大雨に十分な注意が必要です。

梅雨前線の活動も活発に

台風3号に加えて、北陸付近には梅雨前線が停滞しています。北陸と東北南部では3日にかけて、大雨になりやすい。

梅雨前線の雨は短時間に激しく降るのが特徴で、あっという間に周囲の状況が変化し、道路の冠水や住宅の浸水が起こります。夜間は周囲の変化に気が付くのが遅れるため、とても危険です。

そして、4日には台風3号が九州にかなり接近する予想です。

雨雲の予想図 7月3日午前6時(上)、午後6時(下)
雨雲の予想図 7月3日午前6時(上)、午後6時(下)

梅雨前線の次は台風と、大雨が次々と場所を変えて発生する可能性が高いと考えています。

大雨になりやすい場所を黄線で囲みましたが、突如、予想外の場所で雨雲が発生し、豪雨となることも考えられます。台風や梅雨前線の雨雲は予想できても、それ以外の場所の雨雲は予想が難しい。お住いの地域の気象台や自治体が発表する情報に気をつけてほしいと思います。

【参考資料】

気象庁:平成29年 台風第3号に関する情報 第1号,2017年7月2日10時45分発表

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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