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本州最北の新幹線駅「奥津軽いまべつ」には何がある!? 停車する新幹線は1日わずか7本

鉄道乗蔵鉄道ライター
日中の駅前ではデマンド便が待機する(筆者撮影)

 筆者は先日、2022年8月の豪雨災害以降、蟹田―三厩間で運休が続くJR津軽線を訪問したことは2024年9月6日付記事(日本で唯一!?青春18きっぷでタクシー乗れる、JR津軽線代行「わんタク」は地域を元気付けられるか)で紹介した。北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅は本州最北の新幹線駅で、2016年の北海道新幹線・新青森―新函館北斗間の開業にともなって誕生した。所在地は青森県東津軽郡今別町であるが、北海道新幹線の運営がJR北海道であることから、北海道外にある唯一のJR北海道の駅となっている。

 奥津軽いまべつ駅には、東京方面、新函館北斗方面にそれぞれ1日7本の列車が到着する。2~3時間に1本程度の運行本数だ。なお、奥津軽いまべつ駅までの所要時間は、東京駅からは3時間40分程度、新函館北斗駅からは46分となっている。筆者は、新函館北斗方面の木古内駅からの新幹線で奥津軽いまべつ駅へと向かうことにした。

道の駅では奥津軽いまべつ駅の建築模型が展示してあった(筆者撮影)
道の駅では奥津軽いまべつ駅の建築模型が展示してあった(筆者撮影)

 奥津軽いまべつ駅には、13時30分頃に到着した。青函トンネルを含む北海道新幹線の木古内駅と奥津軽いまべつ駅の間は、新幹線と在来線の共用区間となっていることから、三線軌条と呼ばれる方式が採用されている。3本の線路が敷かれ外側の1435mmの軌道を新幹線が走り、内側の1067mmの軌道を在来線貨物列車が走行するというものだ。奥津軽いまべつ駅には貨物列車の退避施設も置かれており、ここで貨物列車が新幹線を退避できる構造となっている。

 駅周辺には新幹線の保線基地のほか、2022年8月の豪雨被害が続いている津軽二股駅も隣接しているが、津軽線にはすでに2年以上列車の運行がされていないことから線路はすっかり錆びついていた。津軽二股駅のホーム横には「道の駅いまべつ半島プラザアスクル」の物産館が立地している。運休が続いている津軽線の蟹田―三厩間には朝夕の代行バスのほか、日中は乗り合いタクシーによる代替交通が設定されている。日中のデマンド便については、トヨタハイエースのほか、定員4名のトヨタプリウスや定員6名のトヨタエスティマで運行されていた。奥津軽いまべつ駅からは、このほかに津軽鉄道の津軽中里駅を結ぶ乗り合いタクシーも設定されている。

 筆者は当初、奥津軽いまべつ駅を14時51分に出発する乗り合いタクシー「わんタク定時便」7便で三厩駅まで向かう予定だったが、予約を行うためのコールセンターに電話をしたところ「この便は満席である」と言われ、「わんタクフリー便」を14時に奥津軽いまべつ駅に手配してもらえることになった。なお、このとき手配されたクルマは定員4名のトヨタプリウスだった。

 乗り合いタクシーで今別駅と三厩駅を訪問し、再び奥津軽いまべつ駅へと戻ってきたのは15時半近くとなっていた。道の駅の食堂の営業時間は11時から16時までだったがオーダーストップが15時半に迫っていたことから急ぎ入店し、ここでようやくお昼ご飯をたべることができた。道の駅以外はほぼ何もない北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅。日常の喧騒を離れリフレッシュをするのには最高の場所ではないかと筆者は感じた。

道の駅いまべつ半島プラザアスクル(筆者撮影)
道の駅いまべつ半島プラザアスクル(筆者撮影)

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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