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【オートバイのあれこれ】足まわりが先進的&豪華!スーパーホークⅢ!

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイクファンへ送るこのコーナー。

今日は「足まわりが先進的&豪華!スーパーホークⅢ!」をテーマにお送りします。

1978年(昭和53年)に『CB400T ホークⅡ』のバリエーションモデルとして登場した『CB400N ホークⅢ』。

▲CB400T(ホークⅡ)の派生種として現れたCB400N(ホークⅢ)
▲CB400T(ホークⅡ)の派生種として現れたCB400N(ホークⅢ)

このホークⅢのアップグレード版のような形で’80年に現れてきたのが『スーパーホークⅢ』でした。

▲スーパーホークⅢは、400Nのハイグレード版のような位置づけで登場
▲スーパーホークⅢは、400Nのハイグレード版のような位置づけで登場

スーパーホークⅢは、外観デザインやエンジン、フレームといった主要部分については400Nのものをほぼそのまま踏襲していました。

では、どのあたりが「スーパー」なホークだったのかと言うと、それは主に足まわりの仕様です。

まずブレーキ。

スーパーホークⅢのブレーキには、前後ともディスク式が採用されていました。

400Nはリヤがドラム式だったので、ここが大きな相違点の一つだったと言えます。

そして、ここでぜひ触れておきたいのが、このスーパーホークⅢがトリプルディスク(前2枚/後ろ1枚)ブレーキを採用した初の市販400ccモデルになったということ。

今ではごく一般的な前後ディスクブレーキですが、この当時としては「豪華な」ディテールでした。

▲「スーパー」なポイントは足まわりに集中。金色のホイール等は見た目にもゴージャスだ
▲「スーパー」なポイントは足まわりに集中。金色のホイール等は見た目にもゴージャスだ


また、スーパーホークⅢのブレーキに関しては他にもまだ見どころがあります。

備え付けられた3枚のディスクローターは先進的なドリルド(穴あき)タイプとされ、さらにディスクを挟む働きをするキャリパーも、市販オートバイでは前例の無いデュアルピストンキャリパー(1つのキャリパー内に、ブレーキパッドを押すピストンを2つ内蔵)となっていました

スーパーホークⅢの最も「スーパー」たるゆえんは、このハイエンドなブレーキ系統にあったと言っていいかもしれません。

次にサスペンション。

ホンダはスーパーホークⅢのフロントフォークに、セミエアタイプを採用。

一般的なコイルスプリングに加圧空気による衝撃吸収力をプラスすることで、より優れた乗り心地と路面追従性を実現していました。

フォークのアウターチューブ(ボトムケース)とリヤショックユニットのスプリングがゴールドに塗られ、見た目にも「スーパー」な雰囲気が演出されていたことも見逃せないポイントです。

そして「スーパー」と言える特徴のラストが、チューブレスタイヤを履いたこと。

市販オートバイ初のチューブレスタイヤ装着車となった『GL500』(’77年デビュー)に続き、スーパーホークⅢもチューブレスタイヤを標準装備したのでした。

▲市販二輪車では初のチューブレスタイヤ装着車となったGL500
▲市販二輪車では初のチューブレスタイヤ装着車となったGL500

先述のトリプルディスクブレーキと同様、チューブレスタイヤも現在では当たり前のものとなっていますが、’70年代半ば頃まではまだバイク用のチューブレスタイヤというのは実用化されておらず、スーパーホークⅢのタイヤも、当時のバイクファンにとっては「スーパー」な部分だったと言えるでしょう。

ブレーキ、サスペンション、タイヤ…。

スーパーホークⅢのセールスポイントは、足まわりに集中していたと結論づけていいでしょう。

▲このスーパーホークⅢをもって、ホークシリーズは幕を閉じた
▲このスーパーホークⅢをもって、ホークシリーズは幕を閉じた

ただ、ハンドルやブレーキペダル、シフトペダルがジュラルミン鍛造製となるなど、400Nからグレードアップしていた箇所は他のパートにもいくつか見られました。

スーパーホークⅢが登場して以降は、4気筒の『CBR400F』やV4エンジンの『VF400F』等が開発されたこともあり、ホークシリーズは終焉を迎えます。

スーパーホークⅢはホークシリーズのトリを飾るにふさわしい、まさしく文字どおりの「スーパーな」ホークだったのでした。

画像引用元:本田技研工業

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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