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ジャンポケ・斉藤慎二が20代女性への性的暴行容疑で書類送検、激震走る芸能界で今後想定される動き

田辺ユウキ芸能ライター
出典:YouTube『ジャンポケ斉藤、ジャングルポケット産駒を買う』より

お笑い界、いや、芸能界に激震が走った。

お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二が20代女性に性的暴行を加えたとして、警視庁に書類送検されたことが10月7日、明らかになった。

斉藤慎二は2024年7月、東京・新宿区の路上に駐車していた車のなかで性的暴行を加えたとされている。この車両はテレビ番組などの撮影に使うロケバスで、一部週刊誌の報道では、共演した女性タレントから性被害の訴えがあったとされている。斉藤慎二は容疑を認めているという。一方、妻でタレントの瀬戸サオリさんは自身のInstagramで、性的暴行という報道は「一部事実と違う」と記述。弁護士からは「(斉藤慎二の)一方的な行為ではなかった」と伝え聞いているとした。

斉藤慎二は体調不良を理由に8月より活動休止を発表しており、レギュラー番組などの出演も取りやめていた。真実はまだはっきり見えないものの、バラエティ番組でも大活躍していた売れっ子芸人による性的暴行容疑であるため、斉藤慎二本人だけではなく、芸能界全体にも波紋が広がりそうだ。

そこで、特に想定される3つのポイントについて考えたい。

タレントの休憩場所などでも使用されるロケバス、今後はなんらかの対応が求められる?

今回の件は、ロケバスで性的暴行が加えられたとされている。つまり、なんらかのロケ撮影の合間であったと考えられる。

撮影などで使用するロケバスはさまざまな用途で活用される。ロケ現場から別の場所への移動だけではなく、タレントの待機部屋代わりになったり、メイクや着替えのために使用されたりする。そういったことから、外からは中が見えないように窓にフィルムが貼られていることが多い。出入りするのはタレントだけではなく、スタッフなどいろんな立場の人たち。ただタレントにとってロケ時は数少ない「休める空間」になるという認識から、スタッフは、タレントの休憩中はよほどのことがない限りロケバスに近づかないように配慮される(もしくは「この時間まで入らないでくれ」と指示を受ける)。

斉藤慎二と被害女性はおそらく、上記の理由などでロケバスに待機していたと思われる。複数のタレントが同じロケ車両に待機することもあれば、タレントごとに車両が割り当てられることもある(これは番組の予算やタレントの関係性によって変化する)。その場合、マネジャーが同乗していることが多い。それでもマネジャーもスタッフとの打ち合わせなどがあり、さらに「タレントを休ませたい」という気遣いも働いて外に出たりするだろう。

ロケ車両は大抵、大型のサイズのもの。しかし窓にはフィルムが貼られて外と“遮断”されることから、必然的に密室性は高まる。

今回の斉藤慎二の性的暴行容疑を受けて、テレビ番組、YouTubeチャンネルなどの撮影では、タレントの待機時におけるロケ車両の使用について再考が話し合われるかもしれない。タレント、スタッフにかかわらず、できるだけロケ車両内では1対1の状況を作らないこと。そして暑さ、寒さの問題から現実的ではないかもしれないがドアや窓の一部を開放しておくこと。そういった対応が必要とされるかもしれない。

また、たとえばドッキリ番組ではロケ車両が頻繁に使用されているが、こういった密室の場で恐怖を与えたり、パワーバランスがうかがえたりする演出はもしかすると控える傾向になるかもしれない。

不祥事を起こしたタレントの復帰時期について

不祥事を起こしたタレントの復帰をめぐっては、以前からテレビ視聴者らの間でいろんな議論がかわされている。「顔も見たくない」という考え方もあれば、時間が経って反省の色が見えれば良いのではないかという意見もある。

斉藤慎二は2023年8月、短期間で2度の不倫スキャンダルが報じられた。1度目は福岡のキャバクラ店に勤務する女性と肉体関係を持っていたと伝えられ、そのすぐ後には、元グラビアアイドルに肉体的な接触を迫ったと言われている。斉藤慎二は妻子を持つ身。不貞行為はもってのほかだ。しかも元グラビアアイドルとの件は強制性も感じられる。

そんな斉藤慎二だったが、わずかな休養をとって、同年8月中には芸能活動に戻っている。もちろんSNSなどでは「復帰が早すぎる」との批判が続出。しかしバラエティ番組ではその後、斉藤慎二が共演者から不倫についてイジられる場面がいくつかあった。

ちなみに斉藤慎二は2023年の不倫のとき、自身のXで「妻と子どもがいるにもかかわらず軽率な行動をとってしまいました」と反省の弁を述べた。今回も性的暴行であるかどうかはまだ分からないとはいえ、不貞行為であることには違いなく、そこでも「軽率な行為で相手や家族に迷惑をかけたことを反省している」と供述している。「軽率」という言葉自体が、あまりにも軽いと言わざるをえない。

不祥事を起こしたタレントを、いつ、どんなタイミングで起用するかはプロデューサーら関係者の判断次第でしかない。ただそれでも、斉藤慎二の“懲りなかった姿”を見ると、1度でも不祥事をおかしたタレントの取り扱いはより慎重になるのではないだろうか。

ジャングルポケットは継続か、それとも形を変えるのか

最後は斉藤慎二が所属しているお笑いトリオ、ジャングルポケットの今後である。同トリオは、斉藤慎二、おたけ、太田博久で構成。トリオとしては『キングオブコント2016』準優勝など華々しい実績を残し、おたけは筋肉美、太田博久は愛妻家など個々のキャラクターも確立。YouTubeチャンネル『ジャングルポケットコントチャンネル』もチャンネル登録者数は約21万人を誇っている。

一部報道では太田博久は、ジャングルポケットの継続の意思を示しているとされている。しかし斉藤慎二自身はこれまでのように芸能活動をおこなうことは絶望的であり、また「ジャングルポケット」という名前にもネガティブな印象が付いたことから、「続行」の判断はかなり険しいものがあると考えられる。

太田博久は2024年7月29日放送『大悟の芸人領収書』(日本テレビ)で、かつての斉藤慎二の不倫の際、トリオの今後を3人で話し合ったことを語っていた。太田博久は「僕よりもおたけが熱くて。『俺ら、芸人じゃねえかよ。ピンチはお笑いで乗り切らなきゃダメなんじゃないの』と聞いたことないテンションで。不祥事を笑いに変えるって、イチかバチかじゃないですか。急におたけが『この会議終わったら、3人で坊主にしよう』と言い出したんですよ」と明かし、再出発を決めたのだそうだ。

おたけ、太田博久にとってはそんな気持ちを踏みにじられたと言って良いだろう。果たして「ジャングルポケット」として続けるのか、それとも別の道を選択するのか。二人も売れっ子だけに、その所属をめぐって芸能関係者は大なり小なり、奔走することになるはず。

いずれにしても斉藤慎二の性的暴行容疑は、彼自身だけの問題におさまらないだろう。

芸能ライター

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。お笑い、テレビ、映像、音楽、アイドル、書籍などについて独自視点で取材&考察の記事を書いています。主な執筆メディアは、Yahoo!ニュース、Lmaga.jp、Real Sound、Surfvote、SPICE、ぴあ関西版、サイゾー、gooランキング、文春オンライン、週刊新潮、週刊女性PRIME、ほか。ご依頼は yuuking_3@yahoo.co.jp

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