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主な新興国/米国経済ニュース(26日)

増谷栄一The US-Euro Economic File代表

グーグル、アンドロイドTVやスマートウォッチ、アンドロイド・オート発表

米インターネット検索大手グーグル<GOOG>は25日、サンフランシスコで開かれた同社主催の年次開発者会議「Google I/O」で、グーグルの携帯電話向け基本ソフト「アンドロイド」を、いわゆるウェラブル製品用に改造した「アンドロイド・ウェア」を搭載した多機能腕時計スマートウォッチや、インターネットに接続できるテレビであれば音声認識で操作できるセットトップボックス(STB)「アンドロイドTV」、また、自動車のドライバー向け製品として、スマートフォンを使って音声だけでハンドル周りのさまざまな機能ボタンを操作できる「アンドロイド・オート」を発表した。複数のメディアが伝えた。

アンドロイド・ウェア構想についてはすでに3月に発表されていたが、今回の会議で初めて、今後の製品開発の方向性や詳細な仕様が明らかにされ、グーグルでは、今後、アンドロイド・ウェアを使って、音声でソフトウェアのコマンドを実行させて、たとえば、スクリーンのスワイプ(画面移動)やスマートフォン上で作動するアプリケーションソフトの操作、また、音声認識によるメモの作成などを可能にする、としている。

アンドロイド・オートについては、グーグルが1月に発足した技術フォーラム「オープン・オート・アライアンス」に40社を超す自動車メーカーがすでに参加しており、アンドロイド・オートを搭載した自動車が年内にも登場する見通しだという。

これを受けて、グーグルの株価は25日、2.34%高の585.93ドルに急伸して引けた。

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家電小売り大手ベスト・バイ、中国事業の身売りまたは提携を模索か

米家電小売り大手ベスト・バイ<BBY>は中国の事業部門を丸ごと売却するか、または、他社と提携して中国事業を継続するか、どちらかの選択肢を検討しているもようだ。米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が関係筋の話として24日に伝えた。

ベスト・バイは、中国では「ファイブ・スター」や「ベスト・バイ・モバイル」のブランドで、約3億ドル(約310億円)の売り上げを記録しているが、オンライン販売業者との競争激化で売り上げが減少する傾向にある。このため、同社は海外事業の見直しの一環として、中国では今年初めに、ファイブ・スターの店舗の一部を閉鎖したものの、それでも、現在、中国国内の約190カ所で店舗営業を行っている。

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ホール・フーズ、加州での不当販売で8千万円超の制裁金支払いへ

米食品スーパー大手ホール・フーズ・マーケット<WFM>はカリフォルニア州の店舗で、顧客に対し適正価格を上回る価格で販売して損害を与えたとして、同州のサンタモニカやロサンゼルスなどの地方政府や連邦政府の司法当局から合計で約80万ドル(約8200万円)の制裁金を支払うよう命じられた。AP通信などが24日に伝えた。

司法当局の調査によると、同社は実際には食品ラベルに記載された重量を下回っているにもかかわらず、記載された重量と偽って食品を販売していたほか、サラダの計り売りでは容器の重量を引かずに販売したとしている。

同社の株価は24日、0.74%安の38.95ドルで引けたあと、時間外取引では米東部時間午後7時47分時点で0.51%高の39.15ドルと、やや値を戻している。

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医薬品大手ブリストル、メラノーマ治療の治験成果受けて株価急伸

米医薬品大手ブリストル・マイヤーズスクイブ<BMY>は24日、がんと闘う免疫力を高める抗PD-1薬であるニボルマブを使ってメラノーマ(黒色腫)治療の第3相試験(フェーズ3)を終了し、その結果、メラノーマ患者の生存率が他の治療方法を採用した場合に比べて高まったと発表した。米経済情報専門サイトのマーケットウォッチが伝えた。

これを受けて、同社の株価は24日、大幅高となった。24日は0.63%高の48.3ドルで引けたあとの時間外取引で一時2.6%高にまで急騰し、米東部時間午後7時59分時点で1.86%高の49.2ドルとなっている。

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マイクロンテクノロジー、Q3決算は増収増益で予想上回り大幅高に

米DRAM半導体大手マイクロンテクノロジー<MU>が24日に発表した2014年3-5月期(第3四半期)決算は、前四半期(2013年12-2014年2月期)と同様、企業買収による大幅な売り上げ増の効果が持続し、純利益が前年比19倍増の8億0600万ドル(約820億円)、1株当たり利益(希薄化後)も同17倍増の68セントとなった。また、一時的項目を除いた調整後の1株当たり利益は同7%減の79セントとなったものの、アナリスト予想の69セントを上回った。

一方、売上高も昨年7月に日本のDRAM専業大手エルピーダメモリの買収効果で、前年比72%増の39億8000万ドル(約4230億円)となり、アナリスト予想の38億9000万ドル(約4000億円)を上回った。この決算結果を受けて、同社の株価は24日、3.97%高の32.5ドルと、大幅高で引けている。

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ロシアガス大手ガスプロム、オーストリアとサウスストリーム建設で合意

ロシア国営天然ガス大手ガスプロムは24日、ウクライナを迂回しロシア産天然ガスを黒海経由で欧州各国に送るガスパイプライン「サウスストリーム」(輸送量は年間630億立方メートル)からオーストリアに延びる支線を2016年後半から2017年初めにかけて完成させることで、オーストリアの石油化学大手OMVと最終的に合意し、正式に調印した。

調印式はロシアのウラジーミル・プーチン大統領のオーストリア訪問の時期と合わせて行われた。調印後、OMVのゲルハルト・ロイスCEO(最高経営責任者)は、「(調印に関する)この決定は欧州向け天然ガス供給の安全保障に対する投資だ」と述べ、ロシアとの軍事衝突の危機に直面している旧ソ連のウクライナをめぐる欧米の対ロシア経済制裁による欧州向け天然ガス供給リスクを回避するものだとしている。

また、ガスプロムのアレクセイ・ミレルCEO(最高経営責任者)は24日、サウスストリームの建設継続に関し、反対の立場のEU(欧州連合)の行政執行機関であるEC(欧州委員会)と会談を開き、「建設的に話し合った」としている。EUは第3次エネルギーパッケージ(TEP)の原則に基づいて、ガスプロムに対し、ガス生産者による天然ガスパイプライン網の保有を禁じる方針を打ち出しており、TEPに反する場合にはサウスストリームの完成を阻止する姿勢を示している。しかし、アナリストの多くは、もし、EUがサウスストリームを阻止すれば、ロシアのエネルギーに対する立場をますます強くするだけだ、と批判的だ。

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仏GDFスエズ、インドネシアPGNと共同でLNG生産基地建設へ

仏エネルギー大手GDFスエズは23日、インドネシア国営天然ガス販売大手プルサハーン・ガス・ネガラ(PGN)と共同で、ジャワ島にLNG(液化天然ガス)の受け入れ・貯蔵・気化を行うLNG基地を建設することで合意したことを明らかにした。合意に従って、両社はまず、LNG基地に関するフィージビリティ(実現可能性)調査を共同で行う。

GDFスエズのジャン・クロード・デペイル副社長は、声明文で、「今回のPGNとの新しい合意は、長期的戦略パートナーであるPGNと協力して、インドネシアで天然ガス関連インフラの建設プロジェクトを進める上で重要な第1歩となるもの」と述べている。PGNのリダ・アバビル副社長(広報担当)も「GDFスエズとの協力関係はまだ始まったばかり。ジャワ島地域にLNG基地を建設するためのフィージビリティ調査を共同で行う」としている。

両社は2月に天然ガス分野での従業員向け職業訓練をインドネシアとフランスで実施することで合意しており、今回の合意は両社の提携関係を一段と発展させる内容となっている。インドネシア政府は石油製品の海外からの輸入を減らすため、国内に豊富な天然ガスの積極的な利用を電力業界などに求めている。

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ベトナム航空、民営化の一環で年内に発行済み株式の25%売却へ

国営ベトナム航空は民営化を進めるため、今年末までに発行済み株式の25%相当を戦略的投資家や一般の投資家に売却する計画だ。同社がこのほど交通運輸省に提出した報告書で明らかになった。地元オンラインメディアのインテルアジアが25日に伝えた。

計画では、2億8200万株を戦略的投資家に、また、4880万株を一般投資家に、さらに一部を従業員に売却することで、自己資本額を14兆1000億ドン(約680億円)に引き上げたいとしている。

同社は7-9月期に新規株式公開(IPO)を実施する予定だが、IPOでの資金調達額次第で、株式の追加売却を行うかどうかを決めるとしている。同社は2015年に欧州航空最大手エアバスの「A350」や米航空・宇宙大手ボーイング<BA>の「ボーイング787」を計4機購入する計画で資金需要は旺盛となっている。(了)

The US-Euro Economic File代表

英字紙ジャパン・タイムズや日経新聞、米経済通信社ブリッジニュース、米ダウ・ジョーンズ、AFX通信社、トムソン・ファイナンシャル(現在のトムソン・ロイター)など日米のメディアで経済報道に従事。NYやワシントン、ロンドンに駐在し、日米欧の経済ニュースをカバー。毎日新聞の週刊誌「エコノミスト」に23年3月まで15年間執筆、現在は金融情報サイト「ウエルスアドバイザー」(旧モーニングスター)で執筆中。著書は「昭和小史・北炭夕張炭鉱の悲劇」(彩流社)や「アメリカ社会を動かすマネー:9つの論考」(三和書籍)など。

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