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世界の天気予報は不思議でいっぱい

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
1950 年、世界気象機関条約が発効したことを記念した日

問1

ある国の最高・最低気温の予想
ある国の最高・最低気温の予想

上図はある国の最高・最低気温の予想です。3月7日の予想最高気温は38℃、予想最低気温は17℃、体感温度はクール(cool)とあります。さて、この国はどこでしょうか?ヒントはアジアの国です。

問2

天気予報のマーク一覧
天気予報のマーク一覧

続いては、天気マークについての質問です。上図はある国の天気予報マークの一覧ですが、日本と比べて、天気の表現が細かいと思いませんか?とくに、雪の予報は降り方に応じて7種類もあります。さて、この国はどこでしょうか?ヒントは北欧の国です。

問3

一日で最も紫外線が強い時間帯
一日で最も紫外線が強い時間帯

最近は天気予報のほかにも、紫外線情報や熱中症情報など生活情報も多くなっています。上図はある国の紫外線予報です。この国はいち早く日焼けによる健康被害に注目した国で、世界で最も進んだ紫外線情報を発表しています。さて、この国はどこでしょうか?

世界中の気象機関があつまる

3月23日は世界気象デー。今から64年前、1950年(昭和25年)に世界気象機関条約が発効したことを記念した日です。これにより、国連の専門機関である世界気象機関(WMO)が設立されました。設立の目的は主に、気象観測の方法を共通化すること、気象データを相互にやり取りすること、さらに天気予報の技術を発展や人材を育てることなど多岐にわたり、現在でも天気予報を基礎から支えています。

2013年現在、世界191か国が加盟していて、ほぼ国連加盟国数(193か国)と同じです。日本は設立から3年後の1953年8月11日に加盟しました。

世界気象機関(WMO)には、加盟国それぞれの気象庁や水文気象センターのホームページが紹介されています。天気予報にもお国柄があって、とてもおもしろいです。上記のクイズは各国の気象機関巡りから、思いつきました。

クイズの答え

【問1】タイ 【問2】エストニア 【問3】オーストラリア

【問1】

体感気温のおもしろさからクイズにしました。最高気温が38度、最低気温が17度でクール(涼しい)とは???

タイは熱帯地方のため、暑いのが当たり前だからでしょうか?ところ変われば、暑さ、寒さの感覚がこんなにも違うとは、不思議です。

【問2】

国によって、天気予報マークの種類や表現方法の違いに気がつきます。とくに、エストニアは雨や雪の表現が豊かです。ちなみに、日本では雨を「傘」で表しますが、世界では「雨雲」がほとんどです。「ほとんど」というより、傘マークは日本以外で見たことがありません。

【問3】

オーストラリアの紫外線対策は世界で最も古く、1980年代からスタートし、現在でも世界で最も進んだ対策を行っています。「サンスマートプログラム(Sun Smart Program)」といって、非常に具体的なのが特徴です。

【参考資料】

世界気象機関(WMO)

タイ気象庁(TMD)

エストニア気象局

オーストラリア「サンスマートプログラム」

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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