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海上自衛隊P-1哨戒機の部隊がシードラゴン2023演習でチャンピオンベルト獲得

JSF軍事/生き物ライター
海上自衛隊公式TwitterよりP-1哨戒機を背景にシードラゴン2023記念撮影

 3月30日までアメリカ海軍が主催してカナダ、インド、日本、韓国が参加する多国間共同対潜演習「シードラゴン2023」がグアムのアンダーセン基地で開催されていましたが、対潜水艦戦闘の戦技競技で日本のP-1哨戒機の部隊が優勝していた模様です。

シードラゴン演習の優勝トロフィー「ドラゴンベルト」

海上自衛隊公式Twitterよりシードラゴン演習の優勝「ドラゴンベルト」
海上自衛隊公式Twitterよりシードラゴン演習の優勝「ドラゴンベルト」

 海上自衛隊の演習派遣部隊がP-1哨戒機の前で記念撮影を行っていますが、シードラゴン演習の最優秀部隊に授与されるチャンピオンベルト「ドラゴンベルト」が写っています。詳しい説明はされていませんが、どうやら海上自衛隊が優勝していたようです。派遣部隊は海上自衛隊から派遣前に発表されたプレスリリースによると第1航空隊第11飛行隊です。

4月6日追記:アメリカ軍広報サイトDVIDSでシードラゴン2023演習での海上自衛隊の優勝が報告されています。記事の日付けは3月30日ですが、これは記事の写真撮影日の日付けのようで、記事のUPは日本時間で4月6日午前11時ごろでした。

JMSDF won this year’s Sea Dragon Championship Belt, highlighting high scores in simulated torpedo deployment speed and accuracy across four attacks on target.

「海上自衛隊は今年のシードラゴン演習でチャンピオンシップベルトを獲得し、標的への4回の攻撃でシミュレートされた魚雷の展開速度と精度で高いスコアを示しました。」

出典:Canada, India, Japan, Korea, and the U.S. Complete Multilateral Guam-Based Exercise Sea Dragon 2023 | DVIDS | Mar. 30, 2023

シードラゴン演習のドラゴンベルト獲得国

  • 2020年優勝 ニュージーランド空軍(P-3C哨戒機)| Feb. 4, 2020
  • 2021年優勝 カナダ空軍(CP-140哨戒機、P-3C哨戒機系)| Jan. 28, 2021
  • 2022年優勝 カナダ空軍(CP-140哨戒機、P-3C哨戒機系)| Jan. 20, 2022
  • 2023年優勝 日本海上自衛隊(P-1哨戒機)| Mar. 30, 2023

 最近の3年間では古くとも熟練のP-3C哨戒機の部隊が優勝していましたが、今回は新鋭のP-1哨戒機の部隊が優勝したことになります。3連覇を狙っていたカナダ空軍の第407長距離哨戒飛行隊は惜しくも敗れました。ニュージーランドは今回は参加していません。 

※「CP-140オーロラ」はカナダ空軍のP-3Cオライオン哨戒機の呼称。

4月7日追記:海上自衛隊航空集団司令部より優勝の報告

海上自衛隊航空集団司令部よりシードラゴン2023演習の優勝トロフィー「ドラゴンベルト」
海上自衛隊航空集団司令部よりシードラゴン2023演習の優勝トロフィー「ドラゴンベルト」

大漁旗ベースの必勝旗

海上自衛隊公式Twitterよりシードラゴン演習で掲げた必勝旗
海上自衛隊公式Twitterよりシードラゴン演習で掲げた必勝旗

 こちらの必勝旗は部隊が自前で用意したものだと思われます。実はこれは元は漁船が掲げる大漁旗で、オーダーメイドでデザインをある程度自由にアレンジして発注できる民間の漁師向けのサービスがあり、海上自衛隊がこれを利用したのでしょう。

 なお海上自衛隊のみならず陸上自衛隊でも流行っているようで、陸上総隊司令部が紹介したサイバー防護隊が魚のカジキが描かれた大漁旗をアレンジした必勝旗を飾っていたこともあります。(陸上総隊司令部Twitter

※何故か画像がセンシティブ設定されていますが、センシティブな画像ではありません。

軍事/生き物ライター

弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。

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