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本当は怖いパニック障害の原因やなりやすい人の『共通点』について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

不安障害の一つであるパニック障害は突然、動悸やめまい、発汗、吐き気、手足の震え…といった発作を引き起こし、日常生活を送る上で大きな支障となってしまう病です。

発症すると、パニック発作に加え、予期不安や外出恐怖といった精神的な症状を引き起こし、エスカレートするとうつ病を発症してしまうことへもつながりかねません。

また、パニック障害は100人中2~3人の割合で発症し、男性よりも女性の方が発症しやすいとも言われています。

今回は、強い不安や苦しさを感じる「パニック障害」について取り上げたいと思います。

パニック障害を発症する原因は?

パニック障害を発症する原因は明確には解明されていませんが、脳内でつくられる神経伝達物質である「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の分泌異常だと考えられています。

ノルアドレナリンが異常分泌を起こすと、血圧や心拍数を上げるためパニック発作につながります。

一方、セロトニンが異常分泌を起こすと、不安を感じ続けたりパニック発作の回避行動を取るようになったりします。

パニック障害を発症しやすい人の共通点は?

パニック障害を発症してしまう人は、不安や恐怖心が普通の人よりも強い傾向があると言われています。

多くは心理的なストレスが原因で発症してしまうと考えられていますが、身体的な疲労やストレスも引き金になるようです。

では、発症しやすい人の共通点をいくつかあげてみたいと思います。

・完璧主義

こだわりが強く、何事も完璧にこなさなければならないタイプの人は、失敗や悩みに直面した時に、自分を責めてしまう傾向があるようです。

「〇〇しなければならない!」という強いマイルールを作って自分を束縛することもあるため、ある日突然、体が悲鳴をあげてしまうこともあります。

また、完璧主義の人は常に心身ともに緊張していることが多いため、まずは、自身の現状を受け止め、体の力を抜くためのリラックス方法を見つけてみましょう!

・いつも精神的に追い詰められている

「いつも何かをしていないと、気が済まない!」「誰かに見張られているようで、落ち着かない…」という人も多いのではないでしょうか。

体を休めたり、リラックスしたりすることに罪悪感を抱いてしまう人は、自分で自分を追い詰めてしまっているかものしれません。

また、休みたくても家族と同居している人であれば、子どもの手前上、怠けている姿を見られたくないと思うことや、義理の両親に悪く思われたくないなどの悩みを抱えている人もいるかもしれません。

そのような場合には、お互いの立場や状況を十分に話し合い、自分の時間を持てるようにしましょう!

・疲労を感じている

慢性的な疲労や睡眠不足もパニック障害を引き起こしやすくなると言われています。

体に疲労が蓄積し続けると、怒りや不安を抱きやすくなるため、心身ともに影響を受けやすくなります。

体への影響としては、高血圧や糖尿病、免疫力の低下などがあげられます。

また、心理的な影響としては、パニック障害をはじめ、うつ病や強迫性障害といった深刻な病の引き金になることもあります。

単なる疲労だと侮るのではなく、疲れを感じた時は早めに心身を休めるようにしてくださいね!

ストレスと上手く付き合うには?

わたし達の心は、日常生活の中で嬉しいことや悲しいことに直面した時など、さまざまな刺激を受けて変化をします。

この刺激を「ストレッサー」と言い、変化を「ストレス反応」と言います。

悩みやイヤなことに直面した時には、ついイライラしてしまったり、気持ちが沈んだりしてしまうことは誰にでもありますよね。

ストレスは誰にでもあるものだからこそ、上手く付き合っていくことが大切です。

では、パニック障害を発症しないためにストレスと上手く付き合う方法について一緒に考えていきましょう!

・誰かと会話をする

一日中誰とも話をしなかった日は、気持ちが沈んでいるという経験は、誰にでもあるかと思います。

誰かと会話をすることは、自分が思っている以上にストレス発散につながっています。

自分の思いや感情を人に話すことで、考えを整理できたり不安な感情を外へ吐き出したりできるので、気持ちを落ち着かせる効果があります。

・感情に素直になる

ストレスを溜め込みやすい人の特徴として、自分の感情にフタをしてしまっている傾向があります。

人前ではちょっと…という方は、一人の時間を利用して映画やドラマを鑑賞したり、読書をしたりなどして、涙を流したり思いっきり笑ったりしてみましょう。

きっとスッキリするハズです!

・体を動かすようにする

軽いジョギングや散歩をして、脳や体に適度な刺激を与えてみましょう。

体を動かしている間は、不安や心配、怒りなどのネガティブな感情はだいぶ薄れているのではないでしょうか。

日頃から、ほんの少し体を動かす時間を持つだけで、ストレスを上手く対処できるようになるかと思います。

まとめ

今回は、パニック障害を発症しやすい人の共通点と発症しないためのストレス発散法について考えてみました。

日頃から、病を予防できる工夫や対策をいくつか見つけておくと、心の余裕を保つことにもつながるのでオススメです!

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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