本当は怖い笑顔うつ病になりやすい人の『共通点』とは!?
こんにちは、精神科医しょうです。
突然ですが「笑顔うつ病」について聞いたことはありますか?
笑顔うつ病は正式な診断名ではなく、一見するとうつ病を発症しているとは思えない症状が多くみられます。
「笑顔の人がうつ病なワケがない」など誤解も多く、本人も周囲も気が付かない内に症状が悪化してしまうケースもあるため、非常に難しい病です。
今回は、笑顔とうつ病が共存してしまう「笑顔うつ病」について、一緒に考えていきましょう!
どのような人がなりやすいのか、具体的な特徴を紹介するとともに、自分が微笑みうつ病に近い症状があるかもしれないと感じた場合の対処法について解説していきます。
笑顔うつ病になりやすい人とは?
どちらかと言うと、HSP気質の方は笑顔うつ病を発症しやすい傾向があるようですが、具体的にどのような人が発症しやすいのか、いくつかあげてみました。
- 限界以上に頑張る
- 完璧を目指してしまう
- ストレスを発散することが苦手
- 責任感が強い
- 逃げたいのに逃げられない
順番にみていきましょう。
限界以上に頑張る
自分の中で限界が来ているにも関わらず、ヘルプサインを出すことに抵抗があり、全てを抱え込んでしまう人は、注意が必要です。
完璧を目指してしまう
何事にも全力で打ち込み、一切の妥協を許さない人は融通が利かず、自分を追い込んでしまいます。
ストレスを発散することが苦手
四六時中、悩みや不安が脳裏をよぎり、好きなことをしていても気分転換できず、逆にこの時間がもったいないなどと、考えてしまう傾向があります。
気持ちの切り替えがうまくできないため、ストレスを溜める一方になり、悪循環に陥ります。
責任感が強い
自分に与えられた仕事は必ず、自分でやり遂げなければいけないと、抱え込んでしまうため、周囲が見えなくなることがあります。
責任感が強い人は信頼が厚い一方で、失敗してしまった時には自責の念に駆られ、精神を患ってしまう傾向があります。
逃げたいのに逃げられない
本当はやりたくないことなのに、周囲から嫌われることが怖くて「NO」と言えない人に、よくあるパターンです。
また、周囲の期待を裏切ってはいけないと思い、我慢してまで頑張ってしまう傾向があります。
自分がどうしたいのか分からない人にも多く、周囲の言いなりになり、最終的には自分を追い込んでしまいます。
これらの特徴に当てはまる人は、職場においては非常に優秀な人材であることが多く、周囲からの期待や信頼を一心に背負ってしまうため、生きづらさを感じる傾向があると言えます。
自分が笑顔うつ病に近い症状があると感じたら?
自分が笑顔うつ病に近い症状があるかも?と感じたら、どうすれば良いのでしょうか?
対処法をいくつかあげてみます。
①抑圧された感情を開放する
自分は一体どうしたいのか?正直な気持ちを自分に伝えてみましょう。
辛い時には、気持ちの整理をするために日記を書くこともオススメです。
まずは、自分がどのように感じているのか、自分自身に正直になりましょう。
②考えをプラスへシフトする
不安や恐怖、心配をいつも抱えていることが多いかと思います。
負の感情は体の免疫力を低下させ、精神的にも活力を奪い、病気の発症へとつながります。
不安や心配を抱いてしまうのは、その人の気質もあるため、簡単には切り替えが難しいかもしれませんが、天気の良い日には窓を開けて、大きく深呼吸してみたり、散歩をして自然の風にあたってみたりすると気持ちが晴れ、前向きな気持ちが芽生えやすくなります。
ストレス発散が苦手な方には、ぜひ家の周りをゆっくり歩くだけでも挑戦していただきたいです。
③睡眠・食事・運動
どの病にも共通することですが、規則正しい生活を心掛けるようにしましょう!
そんなことで本当に、具合がよくなるのだろうか?と思う方もいらっしゃいますが、病を治すには、生活リズムを整えることが基本です。
決まった時間に睡眠をとり、バランスの良い食事を3回と軽い運動を心掛けると、心身の健康が保たれやすくなりますよ。
④医療機関を受診する
症状が辛い場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
早期の治療を受けることで、進行を抑えることができます。
もし医師に質問がある場合は、受診までにノートにまとめるなどしておくと、良いでしょう。
まとめ
今回は、笑顔うつ病になりやすい人についての具体的な特徴と、自身が笑顔うつ病に近い状態にある場合は、どのような対処をすれば良いのかについて解説しました。
「ニコニコしているからうつ病じゃない」という周囲の誤解は、当事者を傷つけ、症状を深刻化させてしまいます。
うつ病といえば「無表情」「感情の起伏が激しい」「口数が少ない」「外見を気にしなくなる」など、目に見えるものだと思っている方もいらっしゃいます。
しかし、うつ病はそれほど単純なものではなく、笑顔うつ病のように笑顔とうつ病は共存しうるということを、ぜひ念頭に置いておいてくださいね。
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