ヘルメットの新たな利用法!? ターナーが決めたミラクルな盗塁
ヘルメットにはこんな効果もあったのか……。9月2日にジャスティン・ターナー(ロサンゼルス・ドジャース)が決めた盗塁では、ヘルメットが大いに役立った。
4回裏、先頭打者のターナーは死球で出塁した後、次打者の3球目に盗塁を試みた。ターナーは二塁ベースのかなり手前でヘッド・スライディング。捕手からの送球はそれとほぼ同時に遊撃手のグラブに届いていて、タイミングは完全にアウトだった。
前日までのターナーは、わずか2盗塁。メジャーリーグでは531試合で16盗塁しか決めておらず、マイナーリーグでも526試合で45盗塁に過ぎなかった。
ところが、ヘッド・スライディングをした時にターナーの頭から脱げたヘルメットは、ターナー自身よりも先に真っ直ぐ前方へ転がってゆき、遊撃手が差し出しているグラブにぶつかった。ターナーはヘルメットの右後方から右手を伸ばす。遊撃手はグラブを左へ動かしてターナーの右手にタッチしようとしたが、ヘルメットがあったせいで一瞬遅れ、タッチできたのはターナーの右腋。それよりも前に、ターナーの指先はベースに届いていた。
検索サイトに「Turner's fantastic slide」と打ち込めば、MLB.comなどでその映像を観ることができる。
ただ、この盗塁は得点には結びつかず。それどころか、ターナーは1死後、センターへのライナーで飛び出し、併殺を喰らった。この時、ターナーは悔しがってヘルメットをグラウンドに叩きつけ……たりはしなかった。