HSPは要注意!不安神経症を発症した時のケアとリフレッシュ法について解説
こんにちは、精神科医しょうです。
不安神経症は、将来起こるかもしれない不幸を心配したり、自分ではどうしようもないことを深刻に悩んだりなど、強い不安に苦しめられ、それが常時続く状態を言います。
不安神経症になりやすい人の特徴としては、几帳面、神経質、心配性、繊細、完璧主義などが考えられています。
HSPも例外ではなく、日常生活の中で不安や緊張を人よりも感じやすい気質の方は、特に注意が必要でしょう。
不安神経症を発症する原因は、はっきりとは分かっておらず、体質的な要因、社会的な背景、脳機能によるものなどが複合的に重なり合って発症すると考えられています。
不安神経症を発症すると…
不安神経症は人口の約3~8%の割合で発症することがあり、その約半数は他の精神疾患(適応障害、心気障害、うつ病など)を併発していると言われています。
不安神経症は日常生活の中のストレスになるような出来事がきっかけとなって、いつの間にか発症し、慢性化することが指摘されています。
主な症状としては、以下の通りです。
・主観的な強い不安に襲われる
・警戒心が増す
・些細なことにビクッと驚く
・集中できなくなる
・そわそわして落ち着かなくなる
・些細なことでイライラする
不安のタネが次々と出てきて、自分でも何が不安なのか分からないという状態で強い不安から逃れられず、生活に悪影響が出るということであれば、治療が必要だと言えるでしょう。
たんなる「心配性」「気にし過ぎ」で済ませない
HSP気質の方は、不安感情が強く、心配性で常に万全の対策を講じていなければ落ち着かないという方も多いのではないでしょうか。
生まれ持った自分の性格だから、仕方がない、不安や恐怖、緊張を人よりも強く感じてしまうのは仕方がないとして、放置してしまうこともあるかもしれません。
不安をもたらしている対象に関して、何らかの対策により解決出来たり、時が経ったり気晴らしによりネガティブな感情が消えるのであれば、問題ないのですが、いかなる状況下においても不安が消えないのであれば、「心配性」「気にし過ぎ」で済ましてしまうのは、危険です。
強い不安が続くと、頭痛、めまいなどの身体的な症状が出ることもありますので、気質や性格で終わらせずに、慢性化する前に病気とみなして治療を受けるのが適切な選択と言えます。
日常生活でのケア
不安神経症はパニック障害、強迫性障害、恐怖症性不安障害などとは違って、強烈な症状は出ないものの、常に不安な心理状態にあるため苦しみは少なくありません。
気分は落ち着かず常にソワソワ、イライラしてしまうため、心が休まることがなく慢性化すると、他の病を併発したりすることもあります。
少しでも気分を前向きな方向へ向かわすために、不安神経症と診断されたら、日常生活の中でできるだけ楽しみを見つけるようにしてみましょう。
4分の3程度の患者さんは治療で全快するか、支障なく日常生活を過ごせるようになるというデータもあります。
日常生活の中で行う簡単なリフレッシュ方法
私たちの体は、同じ体勢を取り続けていると、疲労しやすくなると言われています。
これに対し、同じ姿勢の反対側から体を動かすだけで疲労を解消することができるとも言われています。
また、深い呼吸を伴うとより効果が上がるようです。
いつでも、どこでも5分から10分程度で簡単にリフレッシュする方法を紹介します。
・呼吸法
深呼吸をより深く行うことで、意識を転換させ、ストレスを緩和していきます。
心が穏やかになり、精神的にも安定することが期待できます。
ぜひ、日常生活の中で習慣づけてみましょう。
・大きく胸を開き、まずは鼻で呼吸を行います。
・約5秒程度で吸い、吸いきったら3秒程止めます。
・口笛を吹くように5秒から7秒かけて、3回で吐き切ります。
・目のリフレッシュ
緊張感や不安感が続くと目に負担がかかり、目の奥が痛くなることがありませんか?
最近、目が疲れやすい、目の奥が痛むなど感じている場合は、今からお伝えする方法で目をリフレッシュさせてみましょう。
・目がしらの上とこめかみの2カ所を指圧します。
・気持ちが良い程度にじんわりと圧を加えていくと効果的です。
・円を描くように2~3分間マッサージしてみましょう。
疲れている時は、痛みを伴うかもしれません。
・首のストレッチ
首はたくさんの神経が集中している重要な部分です。
呼吸に合わせて、さまざまな角度に曲げることで、こりをほぐしリフレッシュすることができます。
・頭を両手で前に押し、息を吐きながら、ゆっくりと下を向きます。
・正面を向き、鼻から息を吸います。
・息を吐きながら上を向きます。
・息を吐きながら左右交互に振り向きます。
・斜め左下、右下に首を倒します。
頭を手で押すと圧が加わり、より深いストレッチができます。
特に首の付け根は、こりが集まりやすい場所なので、肩を上下に動かすなどすると効果的です。
まとめ
不安で体に力が入っていると感じる時は、今回紹介した簡単なリフレッシュ法を試してみましょう。
その他にも、楽しみを持つなど気分をまぎらわせる工夫が必要です。
いろいろと試しても心が休まらない場合は、できるだけ早く医療機関で相談するようにしてくださいね。
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