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断言します。お母さんタイプ(エニアグラムでいうところのタイプ2)は、間違いなくマジョリティです。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「お母さんタイプは、マジョリティ」というテーマでお話したいと思います。

私は、キャラ診断アドバイザー協会の会長をやっています。キャラ診断とは、性格類型論です。クライアントの生まれつき性格を9つのタイプに分けて、クライアントをより深く理解しようとするツール、それがキャラ診断です。

さて、9つある生まれつき性格の中で、もっとも大勢いるのが、お母さんタイプです。
お母さんタイプは、なんと人口の4割を占めます。
お母さんタイプは、プラス感情が発達しているので、明るくて前向きで積極的です。
お母さんタイプは、人数も多く、おまけに声もでかいので、ものごとはお母さんタイプが思っている方向で進むことが多いです。

ちなみに、お母さんタイプは、エニアグラムでいうところのタイプ2にあたるのですが、エニアグラムにも流派がいろいろあり、「タイプ2も、他のタイプと同様、人口の9分の1しかいない」とおっしゃている団体も存在します。
私も心理臨床家になる前は、そっち派だったのですが、「臨床に使えない」と判断してからは、「人口の9分の1だなんて、そんな都合のいい不自然なことは有り得ない」と思うようになりました。今は、お母さんタイプは、人口の4割前後占めていると普通に信じています。

お母さんタイプは、間違いなく、マジョリティです。
※ マジョリティとは、多数派という意味です。有利という意味合いも込められています。

話は変わって、
私(竹内成彦)は、たまたま、身体が男で、心も男で、恋愛対象が女性です。
そんな私は、性で言えば、マジョリティに属します。
いっぽう、LGBTの方は、マイノリティ、少数派ということになります。
私は、LBGTではありません。
私は、自分がマジョリティであることを自覚しています。
私は、自分がマイノリティではないことを自覚しています。

話は戻って、
お母さんタイプには、自分がマジョリティであることを自覚して欲しいと思います。「自分は多数派なんだ。世の中には、自分とは違うものの考え方をする人、少数派の人もいるんだ」ということを理解して欲しいと思います。さらに、「自分と違うマイノリティの人は、不利益を被りがちなんだ」ということを知っておいて欲しいと思います。

たとえば、お母さんタイプは、自信たっぷりに「愛とは愛することだ」と胸を張って言います。さもそれが正しいことだと言わんばかりに「愛とは愛することだ」と言います。その考え方が、自分の生まれつき性格から来ていることも知らずに…。

お母さんタイプの男性は言います。「好きな人が出来たら、『その人のためにお弁当を作ってあげたい』と思うのは当たり前だろう。それが女ってもんだろう」と…。「好きな人が出来たら、その人のために尽くしたくなる」そう強く考えるのは、お母さんタイプだけです。

誰もが、「好きな人にお弁当を作ってあげたい」と思うわけではありません。世の中には、好きな人が出来たら、「その人と一緒に遊びに行きたい」「その人から優しく構われたい」「その人と深く理解し合いたい」と思う人もいる…ということです。
お母さんタイプの方には、「愛とは愛することだ」以外の価値観もある…ということを理解して欲しいと思います。

世の中には、「愛とは、愛することではなく、愛されることだ」と思っている人も少なからずいます。でも彼らが、口に出してそう言うことは少ないです。LGBTと同じ、マイノリティだからです。
「愛とは愛することだ」という考えのほうが、「愛とは愛されることだ」という考えより、優れているとは限りません。「愛とは愛されることだ」という考えのほうが、「愛とは愛することだ」という考えより、劣っているとは限りません。

世の中には、「これが愛だ」とばかりに、相手の迷惑を省みず、自分の愛を押し付ける人がいます。いっぽうで、愛されたいが故に、有用な人間になるよう努力する人がいます。人として、どちらが立派でしょうか? どちらが尊いでしょうか?

お母さんタイプには、自分はマジョリティなんだという自覚を持って欲しいと思います。お母さんタイプには、「愛する愛が1番立派なんだ」という考えは、自分特有のものなんだという自覚を持って欲しいと思います。
お母さんタイプには、世の中にはいろんな人がいる、いろんな価値観があるということを知っておいて欲しいと思います。

良くも悪くも、日本という国は、お母さんタイプが多いという理由で、お母さんタイプ仕様になっています。お母さんタイプが生きやすい国になっています。お母さんタイプは、そのことを素直に認め、感謝の気持ちを持って欲しいと思います。自分はたまたま生まれつき、恵まれているんだ…という自覚を持って欲しいと思います。

最後に、この記事をご覧のお母さんタイプじゃない人へのメッセージですが…、
「この時代、この日本という国は、私たちマイノリティには、生きづらい世の中になっているかもしれませんが、そんな中、自分という人間のパフォーマンスが十分に生かされるよう、自分の生まれつき性格をしっかり知って、力強く生き抜いていきましょう!」

最後の最後に、自分がマジョリティであることを自覚しているお母さんタイプは、本当に素敵です。相手の心を思いやることが出来、自分の愛を行動に移せる、まるで菩薩様のような存在です。

というわけで、今日は、「お母さんタイプは、マジョリティ」というお話をしました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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