【河内長野市・富田林市】開局までカウントダウン!奥河内ラジオのスタジオも完成し、パーソナリティ研修中
河内長野は奈良の五条市、和歌山の橋本市を境としていますね。実はダイヤモンドトレール上にある行者杉のあたりが、ゴールデントライアングルのように3つの自治体の境が交わる地点と言われています。
ところで、五條と橋本にあって河内長野にないものがあります。それはラジオ局です。五條市にはFM五條(外部リンク)があり、橋本市にはFMはしもと(外部リンク)がありますが、河内長野にはありません。
残念なことだと思っていましたが、昨年、河内長野にラジオ局「奥河内ラジオ」開局構想を知り、2回取材したことがあります。
あれから1年余りが経過しました。取材時はまだ構想段階だった奥河内ラジオさん(外部リンク)は、開局に向けて確実に動きを進めており、千代田短期大学にアンテナを立て、総務省に開局の申請を出しているとのことです。さらにパーソナリティを募集してその中から採用したメンバーに研修を行っている段階まで来ていることがわかりました。
10月にちょうど50回目を迎えた、河内長野駅前長野商店街の賑わいプラザで行われた「カジュアルワイン会」にて、奥河内ラジオの瀬沢真理代表が来ていたのです。このときに、瀬沢代表が自己紹介を行った際に、左側に映っている2名がパーソナリティであることを明かしました。
このようにいよいよ開局までカウントダウンとなった「奥河内ラジオ」ですが、10月下旬に富田林中学の生徒相手の特別授業を行うことに。そこで私は取材を申し込み、先日富田林中学校に行ってきました。
視聴覚室で行われる特別授業は、「富田林中学アントレプレナーシップ授業」という名前です。起業について、地元にコミュニティ・ラジオ局を開局させようという試みから学ぼうという目的で行われます。
普通に授業が始まるのかと思えば違い、ラジオ番組仕立てで始まりました。これは「奥河内ラジオの模擬放送@富田林中学校」ということで、あたかもラジオを聴いているようにして、次のテーマで行われたのです。
- ラジオ局の開局から学ぶ、起業に必要なこと
- 今、なぜラジオ?「音だけ」だから拡がるコミュニケーション
そして見た目もまるでラジオ局のスタジオのような雰囲気で始まっています。右側にいるのが瀬沢代表ですが、左側にいるのがパーソナリティのひとり、三原麻衣さんです。
事前に富田林中学の生徒に質問を提出してもらい、それをラジオ番組のリクエストのスタイルで読み上げました。生徒の名前が読み上げられると、すぐに教室中から歓声が沸き起こります。そして三原さんが、読み上げられた生徒に感想を聞きに行きます。
このやり取りののち、これまでの経緯について映像とともに説明がありました。
これは電界調査と呼ばれるもので、測定機を用いて電界(電圧がかかっている空間)を調べます。これはラジオ局を開局する際に、他の電波の影響を測定することで、ラジオの電波を出すことへの影響などを確認する作業とのこと。
また河内長野駅前長野商店街にある上堂醤油蔵のライブの時に、奥河内ラジオのアピールを行ったことも紹介しました。
そのほか、すでに開局している他の地域のラジオ局に訪問しているようすも紹介しました。
先輩ラジオ局なので、訪問することで得るものが大きいわけですね。
そして、ラジオ局にとって重要な多くのCDを閉局するFM局から譲り受けたという報告もありました。
さらに、電波を発信するアンテナ設置の様子を紹介してくれました。これは河内長野市内にある千代田短期大学です。
大学の建物の上にアンテナを設置しています。
このように電波を発信するアンテナができたので、物理的にはいつでもラジオ放送ができるようになりました。
そして、発信するために必要なスタジオ、これは南海三日市駅前のビル内に設置されることが決まったとのこと。
まだスタジオの設備がない状態ですが、すでに設置なども行われているそうです。
そして、実際にラジオ局を開局するために必要な法的手続きを行いに大阪市内へ行った報告もありました。
無線局免許申請書です。大きなファイルにぎっしりと必要書類が詰まっているようです。
このように、確実に開局に向けて準備が行われているということが、富田林中学の特別授業を通じて知ることができました。
後半はラジオは音で表現するため、音による効果についての解説です。同じニュース原稿を読む場合、効果音のBGMの違いによって受け取る側の印象が異なる実験が行われました。また様々な効果音を使った情景描写についても実験が行なわれ、目をつぶれば確かに視聴覚教室とは違う別の世界に紛れ込んだかのような錯覚を味わうことができました。
生徒からの質疑応答がありました。
- 具体的な周波数について → 未確定ですが、90MHz台になると予想されます。
- バックに流れる音楽以外に意識すること → ラジオの場合、通常は目の前にいるのはひとりであると思い浮かべ、そのひとりに語りかけるように話します。
- 効果音の作り方について → シンセサイザーや生の音源、ザルなどで波の音を再現するなどいろんな方法があります。
こうして無事に授業が終わりました。真ん中の瀬沢代表の右にいるのが、ミキサーを担当した阿部希右さん。左が三原さんですが、本業が浪曲師で、富田林高校出身です。
余談ですが、河内長野大矢船にある散歩の途中みうらさんで、12月14日のステージ「落語と浪曲と」で、三原さんの浪曲が聞けるとのこと。こちらも楽しみですね。
「三日市町にスタジオもできて研修中なんです」と伺った私は、スタジオで研修しているパーソナリティの皆さんを取材することにしました。
ということで、10月の末にやってきたのは南海三日市町駅です。フォレスト三日市や多聞丸像のある方(西出口)ではなく、反対の東出口から外に出ると、スタジオのあるビルが見えます。
1階を見るとガラス張りの空間があり、奥河内ラジオのマークが見えます。
スタジオの入り口は、ガラス張りの反対側です。ビルの横からもスタジオの様子が見えます。
特別に中に入れて頂きました。ちょうど実際にラジオを聴いている人を想定して、パーソナリティが研修をしていました。
ラジオを操作する機器類です。機器を操作するのもパーソナリティの役目のようです。
パーソナリティのしゃべくりが終わって音楽を流したところで、講師の先生からのアドバイスを受けます。
こちらが講師の先生です。瀬沢代表によれば長野県から来られたとのこと。これは1年前に説明に来ていた山口宇部のFMきららが中心となって行なわれている、新しいコミュニティラジオ局開設を行う際の研修の一環です。全国のコミュニティFM局から講師の先生が派遣されて、パーソナリティの研修を行います。
進行表のようなものがあります。パーソナリティは60名の応募があり、遠方からの応募もあったそうです。しかし、地域のコミュニティラジオという特性上、できるだけスタジオとアンテナのある河内長野市とその周辺エリアの方を優先的に選び、16名を選出しました。
パーソナリティの皆さんは、講師の先生のアドバイスを聞きます。先生は辛口のアドバイスという印象を受けましたが、やはり本番では電波を通じて、多くの地元地域の方に自分の声が流れるのですから、皆さん真剣そのもので聞いていました。
別のパーソナリティーの方になりました。これから10分程度のやり取りを行うとのこと。
講師の先生が「ネタ」を途切らせないことが重要と言います。そして始まったふたりの会話ですが、なかなか驚きの話をします。男性はメキシコに行った話をしたのに対して、女性のアシスタント役の方は推し活動のためにマカオに複数回行ったと話していました。
さらに、男性パーソナリティはメキシコのホテルで経験した摩訶不思議な話を展開します。その結論は、結局今でも謎とのこと。ある秘密結社かもしれないと意味深なことを言います。「これは面白い!」と私は思いながら、思わず最後まで聞き入ってしまいました。とはいえ、本番の時には海外の話よりも地元の話題が中心になると考えられます。
終わってからの講師の先生のアドバイスです。内容はやはり辛口でしたが、パーソナリティの方々はしっかりと受け止めながら、本番に向けてレベルを上げようと頑張っています。それ以上に研修と言いながら、ときおりパーソナリティの皆さんの笑い声が聞こえる楽しい雰囲気が素敵ですね。きっと本番でもその明るい雰囲気が電波を通じて地域に流れるでしょう。
ということでスタジオを少しだけ見学させていただきました。最後に瀬沢代表にラジオ局開局はいつごろになるかと伺うと、できるだけ年内、遅くとも来年1月とのことでした。10月末時点で申請した免許が正式に認可されるのを待っているとのこと。認可されればいよいよ開局までカウントダウン。河内長野を中心とした南河内地域に、地域ラジオ開局というまたひとつ明るい話題が増える見込みです。
奥河内ラジオ(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市片添町3-1 三日市カタヤビル1F
アクセス:南海三日市駅 東出口から徒歩1分
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