ニスモフェスティバルでGT-RとフェアレディZの50周年を祝うヘリテージランが開催!
日産のモータースポーツ活動を担う「NISMO」(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)が主催する「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2019」(ニスモフェスティバル)が12月8日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)で開催される。
今年は日産のスポーツカー史を彩ってきたアイコン的存在の「GT-R」「フェアレディZ」が登場してから50周年ということもあり、それを記念した走行イベントや展示が多い。現役オーナーや元オーナーを含めたスポーツカーファンも楽しめるイベントになりそうだ。
GT-R&Zヘリテージラン
走行イベントのメインコンテンツとなるのが「ニッサン・モータースポーツ・ヘリテージラン」で、今年はモータースポーツ史の中で輝かしい成績を残してきた歴代の「スカイラインGT-R」「フェアレディZ」「ニッサンGT-R」のレーシングマシンが走行する。
初代のGT-Rが登場したのは1969年(昭和44年)のこと。プリンス自動車がレースでの勝利を目的に開発していた直列6気筒エンジンを搭載した「スカイラインGT-R」が日産自動車から発売され、サーキットでのツーリングカーレースにも出場。レースで連勝を重ねた通称「ハコスカ」は「羊の皮を被った狼」の異名と共に神格化されていった。
2代目の通称「ケンメリGT-R」はGT-Rの証であるS20型エンジンを搭載したが、排ガス規制をクリアできていないため短命に終わり、レースにも出場することはなかった。GT-Rの名前は16年後の1989年に「R32型スカイラインGT-R」として復活。当時のグループA規定のレース「全日本ツーリングカー選手権」を席巻し、その後、現在の「SUPER GT」にあたる「全日本GT選手権」でも常に強さを見せてきた。
また、「フェアレディZ」もダットサン・フェアレディの後継モデルとして1969年に登場。「フェアレディ240Z」がラリーとサーキットで活躍し、1973年には鈴鹿1000kmレースなどで優勝も飾った。80年代からはモータースポーツ活動の主軸を北米に移すが、Z33型の登場後は2004年にスカイラインGT-Rに代わって「全日本GT選手権」で日産のGT500クラスの顔となった。
GT-R(R35)、フェアレディZ(Z34)ともに様々なアップデートを加えられながら現在も販売される現行車。まさに50年間、モータースポーツと共に歩んできた2つの名車の歴史を感じられるヘリテージランには全日本ツーリングカー選手権の「カルソニック・スカイライン」や全日本GT選手権の「ザナヴィ・ニスモZ」などが登場。動態保存されたレーシングカーのアクセル全開の走行は見逃せない。
同乗走行は当日申し込みあり
ニスモフェスティバルで欠かせないのは懐かしいレーシングカーが数多く富士スピードウェイをアクセル全開で走行することだが、今年は「レーシングカー同乗走行/サーキットサファリ」がメインの時間帯とも言える12時台に設定されている。
プロのレーシングドライバーがドライブする名車の助手席に乗ってコースを周回できる「レーシングカー同乗走行」は特に人気が高く、乗れる人の数は限られているため抽選となる。当日申し込みも朝8時から受付を行い、抽選で当たった幸運な人が超絶なスリルを味わえることになる。
筆者も過去にSUPER GT/GT500のフェアレディZに同乗させてもらったことがあるが、まずピットアウトする所から始まる、とてつもない興奮はぜひ一度は体験してもらいたいもの。プロドライバー達はマシンの限界ギリギリまで攻め、富士スピードウェイのロングストレートでは時速200kmを超える迫力を味わうことができる。モータースポーツファンにとって夢の世界だ。
近年のニスモフェスティバルはファンが星野一義、近藤真彦などの監督やレーシングドライバー達と触れ合う時間が増えるようにブラッシュアップされており、普段のレースと違ってドライバー達もリラックスモードでファンと会話を交わす姿が印象的。ドライバーのトークショーやレーシングカー体験イベントなど普段のサーキットでは味わえないモータースポーツの魅力が詰まったニスモフェスティバル。日産ファンはもちろん子供連れのファミリーも楽しめる内容が盛りだくさんの1日になっている。