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大谷翔平はずっとエンジェルスにいるのがベスト!? ホームの防御率は1点台、アウェーは5点台

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Sep 10, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、23登板で計130.1イニングを投げ、防御率3.18を記録した。この防御率は、ア・リーグで120イニング以上の48人中、8番目に低かった。それについては、昨年10月に「投手・大谷翔平の成績。防御率は120イニング以上のリーグ8位、奪三振率は5位、与四球率は36位…」で書いた。

 ただ、エンジェル・スタジアムで投げた13試合の防御率1.95(78.1イニング)に対し、他球場の10試合は防御率5.02(52.0イニング)だ。初回に7点を取られ、イニングを終えることができずに降板した、6月30日のヤンキー・スタジアムを除いても、アウェーの防御率は3.86。ホームと比べると、2点近く高い。

 2018年もそうだった。それぞれ5試合に登板し、ホームの防御率は2.33(27.0イニング)、アウェーの防御率は4.38(24.2イニング)。やはり、2点の開きがある。2019年の登板はなく、2020年はホームとアウェーで1登板ずつだ。

 サンプル数としては、まだそれほど多くない。通算イニングは、ホームが107.0、アウェーは76.2だ。これまでの防御率の差は、偶然の可能性もある。とはいえ、この傾向が今年も続くようだと、疑問が生じかねない。エンジェルスから他チームへ移った場合、大谷は防御率4点前後の投手になってしまうのか、ということだ。エンジェル・スタジアムは、投手有利な球場ではない。基本的にはフラットに近く、わずかに打者有利といったところだ。

 ちなみに、勝敗は投球内容と一致しないこともままあるが、昨年はホームで6勝0敗、アウェーでは3勝2敗だった。通算は、ホームが8勝1敗、アウェーは5勝4敗だ。

 なお、昨年のOPSは、ホームが1.003、アウェーは.926。通算は.909と.870だ。こちらもホームのほうが優れているものの、防御率ほどの差はなく、アウェーでも高い数値を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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