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その茶葉まだ捨てないで!年末の大掃除で発掘された古い茶葉を活用するアイディア3選

日本茶ナビゲーター Tomoko日本茶インストラクター

年末の大掃除、棚の奥から発掘される賞味期限切れの食材が・・・。

みなさんはどうしていますか?

においを確認して大丈夫そうなら食べる派?容赦なく捨てる派?

お茶も賞味期限はあります(パッケージ裏を見てみてくださいね)。

賞味期限とは「その期間までならおいしく飲める」という保証のようなものです。

賞味期限を過ぎたからといって、茶葉はまだ捨てないでください!

賞味期限を過ぎていても開封前のもの、開封したけれど忘れていて古くなってしまったものや思い出せないくらい古いものも、まだ捨てないでください!

まだ使い道はありますよ!

【パターン1】賞味期限は過ぎているが未開封の茶葉の場合

贈り物などでいただいてこれは上等なものだから来客時に使おうと棚にしまったが最後、日の目を見ることのなかった茶葉が年末大掃除で出てくる・・・きっとあるあるですよね。

まずパッケージ裏の賞味期限を確認してみましょう。

賞味期限内であればおいしく飲めます。

煎茶ティーバッグのパッケージ裏。どの茶葉のパッケージにもこのように賞味期限が記載されています。
煎茶ティーバッグのパッケージ裏。どの茶葉のパッケージにもこのように賞味期限が記載されています。

賞味期限を1~2カ月程度過ぎているくらいならそれほど茶葉が劣化していることはないと思います(保存方法が正しい場合)。

※茶葉の保存方法については過去の記事をご覧ください

賞味期限を半年から一年ほど過ぎてしまっている場合は、緑茶であれば茶葉の色が茶色っぽくなっている可能性もあります。開封して香りを確認して、飲めそうだったら個人の責任で飲んでみても。ただし、茶液の色は茶色っぽくなることが多いです。

香りはそこまで劣化していないけどこのまま飲むにはちょっと・・・という場合は、自家製ほうじ茶を作るのも一案です。

「焙烙(ほうろく)」という陶器でできた専用のものもありますが、油をひいていないフライパンなどでも代用できます。

小さめサイズの焙烙(ほうろく)。茶葉を入れて振りながらコンロの火で炒ります。持ち手は意外と熱くなりません。
小さめサイズの焙烙(ほうろく)。茶葉を入れて振りながらコンロの火で炒ります。持ち手は意外と熱くなりません。

茶葉を焦げないように炒るのですが、売っているほうじ茶のように全体を均一に茶色にしようとすると粉の部分が先に焦げてしまったり失敗することが多いので、緑色と茶色が半々になるくらいで火を止めても大丈夫です。浅炒りのほうじ茶もおいしいです。

焙烙の持ち手は空洞になっていてここから炒った茶葉を出します
焙烙の持ち手は空洞になっていてここから炒った茶葉を出します

炒っているとほうじ茶の良い香りがするので、部屋の消臭にもなります。魚を焼いた後など部屋ににおいが残っているときに良いですよ。

自家製のほうじ茶。香りも良くとてもおいしくできました。
自家製のほうじ茶。香りも良くとてもおいしくできました。

できたほうじ茶の茶葉は冷ましてから茶缶などに入れて保管し、できれば1カ月くらいで早めに飲み切りましょう。

※100均グッズを使った簡単なお茶のいれ方はこちらの記事をご参考に

【パターン2】開封してから数カ月以上経過した茶葉の場合

一度開封してすっかり忘れていた、とか、あまり口に合わなかったのでそのまま飲まずに置いておいたら忘れてしまって・・・など、開封してから数カ月以上たっている茶葉は酸化が進んで劣化している可能性が大きいです。

開封後2~3カ月なら香りを確認して大丈夫そうならそのまま飲むのもよいですが(これも保存方法が良い場合に限ります)、それ以上経過したものならパターン1でご紹介したほうじ茶に。

香りを確認して飲めそうにない、あまり飲む気がしない場合は、次のパターン3でご紹介する方法を試してみてください。

【パターン3】とにかく記憶がないくらい古い茶葉の場合

いつ買ったのかだれにもらったのかもわからない謎の茶葉が発掘された場合。

開封するのも恐ろしい・・・という見た目ならそのままサヨナラしても良いと思いますが、外袋が無事な場合は勇気を出して開封してみましょう。中身の茶葉は意外と無事かもしれません。

さすがにカビくさいなど変なにおいがする場合はそのままゴミ箱へ。

異臭がしない場合は、その茶葉は消臭剤として活用できます

ほうじ茶を作る要領で茶葉を炒ると部屋の消臭になり、その後は飲まずに消臭剤にしましょう

炒るのが面倒な場合もそのまま茶葉を消臭剤にできます。

また、古い茶葉がない場合は茶殻を乾燥させて同じようにしてもよいです。

緑茶の茶葉には健康効果で知られるポリフェノールの「カテキン」が多く含まれていますが、このカテキン類やフラボノイド類が消臭成分としても活躍してくれるのです。

作り方はとても簡単です。

茶葉の消臭剤の作り方
1.古い茶葉を100均のお茶パックに入れる
2.小さいトレーやお皿に載せて冷蔵庫や靴箱などにおいの気になるところに入れる
3.古くなったものはお茶パックごと捨てて数週間で入れ替える

100均のお茶パックに古い茶葉を入れケーキが入っていたプラスチックのカップに入れました。このまま冷蔵庫など匂いの気になる場所へ置きます。
100均のお茶パックに古い茶葉を入れケーキが入っていたプラスチックのカップに入れました。このまま冷蔵庫など匂いの気になる場所へ置きます。

紅茶や中国茶の古い茶葉も活用できます(後発酵茶のプーアル茶などは微妙ですが)。

古くなったティーバッグならお茶パックなしでそのまま使えます。

乾燥した茶葉なので入れ替えるのを忘れたとしても急にカビたりはしませんが、時々は確認してください。

また、お茶パックに入れるのすら面倒な場合は、生ごみが入っているゴミ箱に古い茶葉を入れると嫌なにおいが軽減されますので試してみてくださいね。

古い茶葉や茶殻は捨てる前にもう一度活用!

賞味期限を過ぎた茶葉もほうじ茶にしたり消臭剤にしたりとまだ活用できます。

古いからとそのまま捨てるより有効に活用すれば罪悪感も少なくすっきりした気持ちになります。

次に茶葉を買ったり贈り物でもらったときはしまい込まずできるだけ早く飲み切ることを心がけ、次回からは茶殻を乾燥させたものを消臭に使うようにしたいものです。

日本茶インストラクター

【お茶の世界の扉を開く日本茶ナビゲーター】 日本茶専門店で7年勤務、茶道歴25年の経験を活かし、大手百貨店や外国の大学等でのワークショップで国内外2,000名以上の方に日本茶の魅力を伝える。美味しい日本茶とそれにまつわる伝統工芸品を後世にも繋いでいきたい、日本茶への愛と想いで日本茶情報を発信中。日本茶の商品開発やカフェ・飲食店での日本茶コーディネートや淹れ方指導。NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(2004年取得)。

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