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大阪桐蔭は最激戦ブロックに! 準決勝で履正社と激突か? いよいよ地方大会も佳境に!

森本栄浩毎日放送アナウンサー
大阪桐蔭は、5回戦から難敵が待ち受ける最激戦ブロックに入った(筆者撮影)

 地方大会も佳境に入ってきた。21日には、南北海道、秋田と沖縄で代表校が決まる予定だ。近畿でも最激戦の大阪で4回戦以降の抽選が終わり、2年ぶりの代表をめざす大阪桐蔭は、5回戦から強敵が待ち受ける「最激戦ブロック」に入った。

大阪桐蔭は浪商、北陽と同じブロック

 2回戦から登場し、2試合連続コールド勝ちの大阪桐蔭は、4回戦で城東工科と当たる。そして5回戦は大商大堺大体大浪商の勝者が相手で、最初の難関となる。特に浪商は大阪を代表する古豪で、昨夏の今チーム発足時から、OBでもある中村好治監督(70)が率いる。中村監督は、三重の監督として10年前の夏の甲子園決勝で大阪桐蔭に惜敗。昨秋も府大会準々決勝で当たり、4-5で僅差負けした。大商大堺は甲子園経験こそないが、上位の常連として毎年、大会を盛り上げている。このブロックには関大北陽も入っていて、熱戦が期待できる。

春の府大会覇者の大院大高は初戦敗退

 ライバルの履正社は、順調に勝ち上がれば準決勝で大阪桐蔭と対戦する組み合わせになった。5回戦では昨春の大阪大会優勝校の金光大阪と当たる可能性がある。昨秋の対戦では、履正社が4-3で辛勝している。秋3位、春2位の興国は、「2強」とは決勝まで当たらないブロックに入った。次戦(4回戦)の大商大高が最初のヤマか。ここまでの記事はあくまでも展望であって、勝負に絶対はない。春の府大会優勝校である大院大高が、初戦(2回戦)で同志社香里に敗れた。全国に目を転じれば、栃木大会では、春の関東大会で優勝した白鴎大足利が初戦敗退する波乱もあった。一発勝負の高校野球は何が起こるか、全くわからない。

報徳は明石南、社は姫路西と

 兵庫は5回戦以降も抽選があり、先が見通せない。5回戦では、3連覇を狙うが、県立の名門進学校の姫路西と当たる。エース・福田海晴(3年)の状態がまだまだで、姫路西の好投手に対して、打線の奮起が望まれる。2年連続センバツ準優勝の報徳学園は、県立の明石南と。初戦でピリッとしなかったエース・今朝丸裕喜(3年)が復調していて、攻撃陣も調子を上げている。秋、春ともに県2位の須磨翔風は、滝川二と当たる。春3位の明石商には育英、また神戸国際大付神港学園などの好カードも決まった。

京都では好投手擁する洛星が快進撃

 土曜日には滋賀の有力2校が登場し、6大会連続の代表を狙う近江伊吹を10-0の5回コールドで圧倒して8強入りした。ライバル一番手の滋賀学園は、初回の5得点がモノを言って、立命館守山に7-2で勝った。両校が当たるとすれば決勝になる。京都大会では名門進学校の洛星が快進撃。2回戦で無安打無得点(7回参考)を達成したエース・竹下純平(3年)は、3試合連続完封こそならなかったが、春の府大会3位の京都両洋に、8-1(8回コールド)で圧勝した。上位進出も期待できそうだ。

奈良は準々決勝で「2強」の激突か?

 奈良は21日の3回戦に、「2強」の天理智弁学園が登場する。ともに勝利すれば、中一日で4強入りを懸けて早くも激突することになるが、智弁の投手陣の踏ん張りがポイントになるだろう。反対側のブロックでは、有力校の奈良大付高田商が快調に勝ち進んでいる。和歌山では、昨夏代表の市和歌山とセンバツ出場の田辺が初戦(2回戦)で当たり、田辺がエース・寺西邦右(3年)の好投で、6-0と完勝した。智弁和歌山に待ったをかけるチームが現れるか。

センバツ王者の健大高崎は大苦戦

 土曜日は各地で注目試合が目白押しだった。センバツ優勝の健大高崎が、群馬大会3回戦で桐生一に大苦戦。9回表に逆転を許し、その裏に追いついて延長タイブレークに持ち込んだ。10回で決着がつかず、11回にようやく3番・高山裕次郎(3年)のサヨナラ打が飛び出し、6-5で九死に一生を得た。神奈川では、中盤の追い上げを継投でしのいだ横浜が、強打で桐光学園に大差をつけ、コールド勝ち。慶応を破った桐蔭学園は、向上に6-9で屈した。日曜日以降、熱戦はますますヒートアップしそうだ。

毎日放送アナウンサー

昭和36年10月4日、滋賀県生まれ。関西学院大卒。昭和60年毎日放送入社。昭和61年のセンバツ高校野球「池田-福岡大大濠」戦のラジオで甲子園実況デビュー。初めての決勝実況は平成6年のセンバツ、智弁和歌山の初優勝。野球のほかに、アメフト、バレーボール、ラグビー、駅伝、柔道などを実況。プロレスでは、三沢光晴、橋本真也(いずれも故人)の実況をしたことが自慢。全国ネットの長寿番組「皇室アルバム」のナレーションを2015年3月まで17年半にわたって担当した。

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