メンタルクリニック(精神・神経科、心療内科)へ行く前に知っておくこと。精神科医は、何をする人なのか?
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日は、「メンタルクリニックへ行く前に知っておくこと」というテーマでお話したいと思います。
先日、というか、ちょっと前のことですが、
あるメンタルクリニックのクチコミを見ていたら、次のようなことが書かれてありました。
医師からは、いろいろ質問されましたが、事務的で寄り添って聞いてもらっている感じは一切ありませんでした。診察は5分ほどで、医師から「鬱ですね。薬を出しておきますね」と言われました。私が「これから、どうしたらいいですか?」と尋ねると、「普通に過ごしてください」と言われました。
さらに私が、「普通に過ごせなくなったから来ているのですが」と言うと「薬を出しときますので…」とだけ言われ、診察は終わりました。喋り方は丁寧でしたが、早く診察を終わらせたいという姿勢が感じられて、私は凄く悲しい気持ちになりました。よって星評価を1とさせていだきます。
私は、このメンタルクリニックおよび医師をかばう気持ちはありませんが、このクチコミを書いた人は、「メンタルクリニックは、何をしに行く所なのか?」 勘違いされてらっしゃると思います。だから、わざわざ口コミに、星1を記したのだと思います。
医師は、そもそも患者さんに寄り添って話を聴いてくれる人ではありません。そう、そのような職業に就いてらっしゃる人ではないのです。診察は5分ほどというのは、「普通です」というより、むしろ長いくらいです。短い人は、1分以内で終ります。
このクチコミを書いた人は、「どうしたらいいですか?」と医師に尋ねていますが、尋ねる相手を間違えています。医師の仕事は、お薬を出して、患者さんの脳の働きを良くしようと試みる人であり、患者さんに何か特別な助言をする人ではありません。しかも、この医師は、「薬を飲んで、普通に過ごしてください」という趣旨のことを答えています。しかも丁寧に…。
クチコミを書いた人は、「普通に過ごせなくなったから来た」と言っていますが、薬を飲み始めたら、普通に過ごせるようになるかもしれません。だから医師は、「薬を出しておきますので」とだけ答えたのです。
医師が早く診察を終わらせたいと思うのは当然のことです。診察時間1時間で、最低でも6人から10人の患者さんを診なければいけないので、早く診察を終わらせたいと思うのは当然のことです。医師に早く終わらせようという姿勢がなかったら、患者さんの待ち時間がとんでもなく長くなってしまいます。
クチコミを書いた人は、「凄く悲しい気持ちになりました」と言っていますが、この悲しみは、医師の態度が自分の期待と違っていたことから生じたものだと思われます。このクチコミを書いた人は、そもそも医師に誤った期待を持っていたから悲しい気持ちになったのです。医師は何をする人か、最初から知っていれば、この人も悲しい気持ちにはならなかったのではないかと思います。
もう1度言います。
精神科の医師は、患者の悩み苦しみに寄り添う人ではありません。話を聴く人でもありませんし、何かしら、患者さんに対して、有益なアドバイスをする人でもありません。
精神科医の仕事は、薬を用いて、患者さんの脳の働きを良くしようと試みる人なのです。そして精神科医は、1時間に6人から10人ほど、患者さんを捌かなければならない、非常に忙しい人なのです。
尚、今わたしが言ったことは、基本的には…、ということであり、
世の中には例外的な医師も、いるにはいます。
私は、話を聴いて欲しいのであれば、有益なアドバイスが欲しいのであれば、メンタルクリニックではなく、精神医学に詳しいカウンセラーの許を訪ねるべきだと思います。
ちなみに私は、
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)& 睡眠障害の病気を抱えているので、毎月、メンタルクリニックへ通っているのですが、私の担当医師と私の会話は、いつも30秒前後で終わります。そのくせ、毎回、クリニックから、精神科療法代と称して、3,300円も請求されます。正直、「いい仕事だなあ…」とは思いますが、幸い保険が効きますし、私が必要としている薬は、薬局では普通に買えない、医師の処方箋がないと手に入らない薬なので、仕方がないとあきらめています。
※「あきらめる」とは、もともとは仏教用語で、「明らかに観る」という意味です。
この話を、ときおりクライアントにすると、「竹内先生は、病院を変えようとは思わないのですか?」と聞かれることがあるのですが、変えるつもりはありません。メンタルクリニックはどこへ行っても似たようなものですし、それに今私が通っている病院は、私のカウンセリングルームから近いし、医師が話を聴かないという態度(口調は柔らかく丁寧です)なので、いつ行っても待ち時間が少なく、私としては大変にありがたい限りです。
上記の話は、あなたがメンタルクリニックへ行って、失望したり落胆したりショックを受けたりして欲しくなくて書きました。私の趣旨をご理解してくだされば幸いです。
というわけで、今日は以上です。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。