【秋田県横手市】あの十文字の名店で冷たいご当地麺を!『マルタマ食堂』の「ひゃっこい中華そば」とは?
1935年創業!横手のご当地麺「十文字中華そば」発祥の地へGO!
昭和10年から愛され続ける庶民の味。
横手市十文字にある『マルタマ食堂』といえば、言わずと知れた十文字ラーメン(正しくは十文字中華そば)発祥の店である。……なんて物知り顔で書いてみたが『マルタマ』はおそらく物心ついた地元住民なら、誰もが知っているであろう超有名店だ。
そんな「元祖十文字中華そば」の店に、私は閉店間際に滑り込んだ。昼どきは行列ができるほどの人気店だが、私が訪れたのは閉店30分前の夜18時半。さすがにこの時間は空いてるだろうな。……と思ったら、店内は地元の方で大盛況。閉店時間ギリギリまで、来店するお客さんは後を絶たない。
ヤングもシニアもファミリーも、みんなで仲良く十文字ラーメン。大量に並ぶサイン色紙をチラ見しながら、さっそく私も「今日のお目当て」の注文といこう。
品書き
- 中華そば:500円(大盛:600円、特盛700円)
- チャーシュー麵:750円(大盛:850円、特盛950円)
- 焼肉中華そば:大盛800円(特盛900円)
- 中国ラーメン(辛みそ味):750円
- たぬき中華そば:600円(大盛700円、特盛800円)
- ギョーザ:400円
『マルタマ食堂』の魅力のひとつが、その価格だ。看板メニューの中華そばはワンコインで、チャーシュー麺も750円と破格の安さ。チャーシューの代わりに、豚焼肉が鎮座する焼肉中華そばや、辛みそ味の中国ラーメンなども気になるところだ。
- ひゃっこい中華そば:550円(大盛650円、特盛750円)
- 冷し中華そば:750円(大盛900円)
そんな中、私が注目したのが夏限定のひゃっこい中華そば。今回は好物のギョウザと一緒に迎え入れよう。ちなみに『マルタマ』は先払い制のため、最初にレジで支払いを済ませてから席に座り、その到着を待つスタイルだ。
時をかける王道の味!十文字の名店で冷たいご当地麺に舌鼓!
さあ、注目のひゃっこい中華そばが到着だ。透き通ったスープの中で泳ぐ細い縮れ麺に、脇を固めるお麩や蒲鉾。ビジュアルは王道の十文字ラーメンだが、果たしてその味は如何に。
おお、こいつはひゃっこい。そしてこの冷たさがクセになる。冷水で仕上げた細い縮れ麺は通常より弾力があり、魚介の旨味がスパークするスープは麦茶並みにグビグビいける。いつもの温かい中華そばも間違いないが、ひゃっこいバージョンもなかなか侮れないぞ。
なんてことを思いながら、十文字中華そばの象徴・お麩に手を伸ばし、ミシっとした食感のチャーシューを噛みしめる。やっぱりコレだよ。心の中でひとり納得しながら、もうひとつのお楽しみに目を向けよう。
ほど良く焼き目がついたモチモチの皮と、そこからあふれ出す肉汁。安心安定のギョーザを頬張りつつ、その勢いでひゃっこい中華そばを啜る。なんだかとっても贅沢な気分だけど、価格は合計で950円。令和の時代にラーメン&ギョーザで1,000円を切るのは嬉しい限りだ。
漫画本片手に麺を啜る十文字ヤングに、夕方のニュースを眺めながら着丼を待つ十文字シニア。地元の方にとって十文字中華そばとは、もはや「おかんの味噌汁」ぐらい日常なのかも。目の前の冷たいご当地麺を味わいながら、私はふとそんなことを思った。
昭和10年から約90年愛されてきた庶民の味。それはここ十文字で歴史を積み重ねてきた唯一無二の一杯だ。
【店舗情報】
元祖十文字中華そば マルタマ(マルタマ食堂)
住所:秋田県横手市十文字町佐賀会上沖田37-8
営業時間:11時~19時
電話番号:0182-42-0243
定休日:火曜日