台風21号の転向点はいつどこ?異例に強まる太平洋高気圧の張り出しがポイント
台湾付近まで大回りか?
台風21号はフィリピンの東海上を西進しています。今後は一段と発達しながら北西方向へ進み、31日(木)には非常に強い勢力で石垣島に近づく見込みです。ただ、予報円が新しくなるたびに台風21号は沖縄を大回りするようなコース取りとなっていて、最新の予報円では、その真ん中を進むと、11月1日(金)にかけて、台湾北部付近へ進むような予想となってきています。
先島諸島への大きな影響は避けられない状況ですが、果たして、いつ東寄りに転向してくるのかが、今度の3連休にかけて、本州付近の天気を大きく左右する最大のポイントとなりそうです。
11月とは思えない太平洋高気圧の強まり
上図は台風21号が台湾の北部付近にあると思われる11月1日(金)昼の太平洋高気圧の予想です。通常、11月になろうという時期ならば、太平洋高気圧は大きく日本の南へ衰退している時期なのですが、今年はその勢力が強く、特に今週後半は、とても11月とは思えないような張り出し方となる予想です。
この太平洋高気圧の沖縄付近への張り出しも徐々に強まる傾向となっているため、予報円が更新されるたびに、台風21号は西側へ大回りに北上する予想となってきているのです。今の張り出し方における予想では、台湾北部付近から東寄りに転向してくる計算が多いのですが、もう少し張り出しが強まれば、より台湾や大陸に近い所へ追いやられるため、かなり衰弱して転向してくる可能性も出てきています。
3連休に本州付近を加速して通過か
参考までに、上図は日本と欧州の最新の予想を示したものです。台風と思われる低気圧は、いずれの計算も、2日(土)から3日(日)頃に、これまでよりも勢力を落として九州方面へ近づく予想となっています。勢力を落とすといっても、活発な雨雲を伴って近づいてくるため、全く油断は出来ませんが、太平洋高気圧の勢力が強まり、沖縄付近で大回りするほど、陸地の影響を受けて、台風としての風は弱まりながらやってくるかもしれません。