強打の捕手が新天地で上々のスタートを切る。背番号「99」で2試合連続ホームラン
ゲリー・サンチェスは、サンディエゴ・パドレスで上々のスタートを切った。移籍翌日からの3試合(5月30日~6月1日)で11打数4安打(打率.364)。2試合目と3試合目は、ホームランを1本ずつ打った。最初の2試合はスタメンマスクをかぶり、3試合目はDHとして出場している。
その前の経緯については、「強打の捕手は人気者!? 今シーズンの在籍は早くも3球団目」で書いたとおりだ。
ミネソタ・ツインズでプレーした昨シーズンは、128試合で16本塁打ながら、ニューヨーク・ヤンキース時代には、2017年と2019年に30本塁打以上――正確には33本塁打と34本塁打――を記録している。現在30歳。まだ、パワーが衰える年齢ではない。
サンチェスは、パドレスで背番号「99」のユニフォームを着ている。
これまでの背番号は、「24」が多かった。ヤンキースでは、メジャーリーグ2年目の2016年途中から2021年まで。2022年のツインズでも「24」を背負った。
ただ、今シーズン、ニューヨーク・メッツでは、背番号「33」で3試合に出場した。メッツは、「24」をウィリー・メイズの永久欠番としている。ちなみに、サンチェスがメッツの前に在籍し、メジャーリーグに昇格できなかったサンフランシスコ・ジャイアンツでも、「24」はメイズの永久欠番だ。
パドレスの「24」は、欠番ではないものの、ルーグネッド・オドーアが使用している。そこで、ヤンキースでチームメイトだったアーロン・ジャッジと同じ「99」を背負い、ジャッジにあやかって再びパワーを発揮しようと考えた……わけではないらしい。
APの記事によると、サンチェスはスペイン語で「「24」と「99」のコンビネーションが好きなんだ、マニー・ラミレス(の背番号)だからね」と語ったという。
マニーは、クリーブランド・インディアンズとボストン・レッドソックスで「24」、ロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・ホワイトソックスで「99」、タンパベイ・レイズで「24」を背負った。マニーとサンチェスは、どちらもサント・ドミンゴ生まれのドミニカンだ。
サンチェスの前に、パドレスで背番号「99」を使用した選手はいなかった。
なお、パドレスは、5月26日~28日にヤンキー・スタジアムで3試合を行った。サンチェスの移籍があと数日早ければ――あるいは、このシリーズがもっと後ろに組まれていれば――背番号「99」の2人、サンチェスとジャッジが、同じ試合でともにホームランを打っていたかもしれない(ジャッジは、5月28日にダルビッシュ有からホームランを打った)。今シーズン、パドレスとヤンキースの対戦は、ホームとアウェーを問わず、この3試合しかない。
サンチェスとジャッジがどちらもホームランを打った試合は、25度を数える。最後の2022年9月5日以外は、チームメイトとしての「アベック本塁打」だ。2017年9月10日は、2人とも1試合2本塁打を記録した。
現時点の通算本塁打は、サンチェスが156本、ジャッジは238本だが、それぞれの通算2本目、40本目、53本目、101本目、102本目は、同じ試合で打っている。