北朝鮮がICBMを発射、北海道沖に着水。今年2発目のICBM
3月16日午前7時9分ごろ、北朝鮮が日本海に向けてICBMを発射しました。ミサイルは北海道の渡島大島の西方約200kmの日本海(日本EEZの外)に着弾しています。自衛隊による観測数値は以下の通りです。
- 水平距離:1000km
- 最大高度:6000km
- 飛行時間:70分
高く打ち上げる山なり弾道のロフテッド軌道で発射されています。飛行性能は先月2月18日に発射されたICBM「火星15」とほぼ同じです。
なお韓国軍は発射されたのは「火星17」である可能性を予想しています。これは少なくとも主推進ロケットが二段式の液体燃料式のICBMと観測していることを意味します。一般的に固体燃料式ICBMは三段式が通常なので、これはレーダー観測による上昇の様子から除外されていると受け取ることが出来ます。
また着水点付近に出動した航空自衛隊のF-15戦闘機が落下して来る物体の撮影に成功しています。北朝鮮のICBMの弾頭あるいはPBVなどの部品である可能性があります。ばらばらに分解しながら落ちているので、弾頭ではなくPBVかもしれません。
なおPBV(ポスト・ブースト・ビークル)とはICBMの弾頭を積んだ小型ロケット付きの機材で、射程を得るための主ロケットではない細かい射程調整・コース設定用のものです。
北朝鮮のミサイル等関連情報:日本防衛省
- お知らせ(情報収集)|令和5年3月16日(木)15:30
- お知らせ(続報)|令和5年3月16日(木)08:39
- 防衛大臣臨時記者会見|令和5年3月16日(木)08:19~08:21
- お知らせ(ミサイル飛翔中の落下予測情報)|令和5年3月16日(木)07:39
- お知らせ(速報)|令和5年3月16日(木)07:12
北朝鮮2023年ミサイル発射数:3月16日時点で19発
- 1月1日午前2時50分ごろ、600mm超大型ロケット弾1発
- 2月18日午後5時21分ごろ、ICBM「火星15」1発
- 2月20日午前7時20分ごろ、600mm超大型ロケット弾2発
- 2月23日未明、戦略巡航ミサイル「ファサル」4発
- 3月9日午後6時20分ごろ、新型小型短距離弾道ミサイル6発
- 3月12日未明、戦略巡航ミサイル(潜水艦発射)2発
- 3月14日午前7時41分ごろ、KN-23短距離弾道ミサイル2発
- 3月16日午前7時09分ごろ、ICBM1発