小林製薬の紅麹被害はどうなったのか?6月になって医療機関への受診者は1,625人と微増している!
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/title-1717768327581.jpeg?exp=10800)
3月に発覚した小林製薬の紅麹被害ですが、その後どうなったのか気になったので調査してみました。
すると、3か月が経過しようとしている6月になっても、小林製薬からの自主回収が行われ、医療機関への受診者数は増えていました。一体原因はどこにあったのでしょう。
小林製薬では現在も自主回収を進めている
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768421689.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
小林製薬公式のニュースリリースサイトでは2024年3月22日に公開した「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」が、上記の通り継続して掲載されていました。
本稿を執筆している6月7日時点でも、土日・祝日も問い合わせに対応しているようです。
自主回収の対象は以下の商品なので、手元にある方は健康相談受付センターへの相談をおすすめします。
紅麹コレステヘルプ(45粒 15日分、90粒 30日分、60粒 20日分)
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768575093.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ナイシヘルプ+コレステロール
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768609469.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ナットウキナーゼ さらさら粒GOLD
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768643679.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
変更被害に関係なく自主回収の対象でない安全な商品もある
![photo AC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768837130.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今回の紅麹問題で小林製薬は商品の自主回収を進めていますが、全ての商品が回収の対象ではありません。
衝撃が大きかったので「小林製薬の全てのサプリメントが危険」との認識を持つ方もいるようですがそうではありません。
次の商品は自主回収の対象ではなく、服用しても問題のない安全なサプリメントです。
ナイシヘルプの非対象品
- ナイシヘルプ
- ナイシヘルプ+血圧
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768931178.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ナットウキナーゼの非対象品
- ナットウキナーゼさらさら粒
- ナットウキナーゼさらさら粒プレミアムプラス中性脂肪
- ナットウキナーゼEPA DHA
- ナットウキナーゼEX
![出典:小林製薬 ニュースリリース 2024年3月22日](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717768987173.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
相談件数約13万5,000件!医療機関の受診数は1,625人に増加している
![photo AC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717769155022.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
厚生労働省の小林製薬の紅麹による健康被害情報では、6月5日時点で次のような数字が報告されています。
- 小林製薬への相談件数:累計約13万5,000件
- 死亡者:5名
- 入院治療を要した人数:285名
- 医療機関を受診した人数:1,625名
![出典:厚生労働省 健康被害情報 紅麹を含む健康食品関係(令和6年3月~)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717769239095.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
死者数は幸いにも増加していませんが、入院治療を要した人は5月25日の278名から、6月5日では285名と7名増えました。
また、医療機関を受診した人は5月25日では1,604名でしたが、6月5日では21名増加して1,625名にのぼっています。
表を見てみると、日を追うごとに医療機関を受診した人が、少しずつ増えているのが分かります。
結局のところ原因はどこにあったのか?
![photo AC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717769485879.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今回の紅麹被害については紅麹自体に問題があった訳ではなく、対象製品に含まれる化合物が原因といわれています。
ラットを使った動物実験による腎毒性の確認では「プベルル酸」「化合物Y(C28H42O8)」「化合物Z(C23H34O7)」が原因でないかと推測されています。
厚生労働省が公開している「現時点で判明した事実と仮説」
![出典:厚生労働省 健康被害情報 紅麹を含む健康食品関係(令和6年3月~)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717769539438.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
厚生労働省が公開している資料によると「現時点で判明した事実と仮説」は次のように推論されています。
・工場内の青カビが、培養段階で混入し、コメ培地を栄養源としてプベルル酸を産生
・工場内の青カビが、紅麹菌との共培養により、モナコリンKを修飾して化合物Y、Zが生成
・プベルル酸については腎障害が確認されたが、化合物Y、Zについては、引き続き、動物実験にてこれらの寄与度を確認する
速報!6月7日のNHKニュース|紅麹問題 大阪工場の青カビ写真入手 専門家「珍しい青カビ」
![出典:NHKニュース](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/kurisushigeyuki/article/01795275/image-1717771075403.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
厚生労働省が「現時点で判明した事実と仮説」を公開している中で、本日6月7日のNHKニュースで『紅麹問題 大阪工場の青カビ写真入手 専門家「珍しい青カビ」』とのニュースが報じられました。
あまり研究が進んでいない比較的珍しい青カビのようで、工場の外から入り込んだとされています。
このように国の研究機関で調査しても、今回の紅麹被害の原因特定には至っていません。それだけ複雑な要因が絡み合って、今回の事件が起きてしまったのでしょう。
ただ、心配なのは3か月が経過しようとしている現在でも、医療機関を受診する方が微増していることです。
目に見える健康面だけでなく、精神的なダメージを受けている方もいるでしょう。
これ以上、被害が拡大しないことを祈るばかりです。
発覚当時(3月28日)の記事「紅麹ってどんな食べ物なのか調べたら、2000年以上の歴史を持つ発酵食品だった!」は、こちらからご覧いただけます。