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台風10号が上陸か 台風上陸数は多い年と少ない年の差が大きくなっている

饒村曜気象予報士
渦巻き 台風イメージ(提供:アフロ)

台風が8月に4個上陸か

今年の8月は、台風7号が北海道襟裳岬付近に、11号が北海道釧路付近に、9号が千葉県勝浦付近に、10号が上陸すると、4個も上陸することになります。

台風の月間4個上陸は、台風の統計がある昭和26年(1951年)以降では、昭和32年8月しかありません。

台風の8月に4個上陸は、台風の統計がある昭和26年(1951年)以降では、昭和32年8月しかありません。

近年、台風の上陸数は、多い年と少ない年が極端になっています。

台風上陸数の変動

気象庁では、台風の気圧が一番低い場所が、九州・四国・本州・北海道の上にきたときを「台風上陸」といいます。島の上の通過や、岬を横切って短時間で再び海に出る場合は上陸ではありません。

台風の定義が「中心付近の最大風速が毎秒17・2メートル以上の熱帯低気圧」と決まった昭和26年からの30年間では、上陸数の最大が5個、最小が1個と台風が上陸しない年はありませんでした。

しかし、昭和56年からの30年間では、上陸数の最大が2004年の10個で、上陸しない年もあります(表)。

上陸数が2~4個(3・0±1・2)から、1~5個(2・7±2・1)へと、年による差が大きくなっています。

表 台風の上陸数の年変動
表 台風の上陸数の年変動
気象予報士

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2024年9月新刊『防災気象情報等で使われる100の用語』(近代消防社)という本を出版しました。

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