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恋も仕事も「おお!」から 〝おお!っとグッズ〟で話しかけると運命も変わる!

りり〜郷ことばのデザイナー
恋のはじまりはいつも光から。

前回記事(『話しかけはあいさつから 「あいさつするぞマップ」で〝1日10人10回〟のあいさつトレ』)を読んでドリルを実践しましたか。あいさつする相手は増えましたか。今回はあいさつから会話につながる「誰にでもできるワザ」を伝授します。

きっかけは〝おお!〟から

飲食店でミニ合コンがありました。そもそも合コンではなく、別々の部署の社員の懇親会でした。結果として合コンになったのは、あるきっかけから。

向かいに座る人のシャツの胸ポケットが、ピカッと点滅したのです。何だろう?と思えば、その人がポケットから出したのは携帯電話。かつての折りたたみ携帯が主流の時代、ボディ外部の着信を報せるLEDが点滅したのです。真向かいに座る人が「おお!」っと声を上げたのは理由がありました。

「私のケータイと同じ!」

割とレアな機種の持ち手に遭遇した驚き、しかも片方はピンク、もう片方はブルーという奇遇。それを機に話しかけが始まり、好きなものが共通する話題で盛り上がりました。胸キュンの光が恋の始まり〜というお話でした。

話しかけのきっかけになるものを〝クルー〟と名付けました。クルー(英語でClue)とは手がかり、きっかけという意味で、それはいたるところにあります。

クルーを探して話しかけよう

ある日の終業時刻、同僚が肩から長い物を入れたケースを下げていた。網目から見える内側にあるのはヨガマット。お!そうかと話しかける。

「ヨガやっているんだ。どおりで姿勢がいいんだね」

ヨガ談義でしばし話が盛り上がります。クルーはヨガマットでした。ある日曜日、道ゆく女性のもつマイバックから長ネギが飛び出していた。女性がきた方角には農産物直売所がある。お!と思って話しかけを。

「直売所ですか?私も寄ろうかな」

ゴボウや長ネギやバゲットを買う時は、ヨガマットケースのような長尺のマイバックがあればいいのですが、それは余談。クルーはモノだけでなく、人もまたクルー。散歩をする母と幼い子を見かけた私は、その子に向かって屈んで話しかけました。

「おさげ、かわいいね」

話しかけで散歩も楽しく。
話しかけで散歩も楽しく。

お母さんもニッコリ。おさげもほっぺたもクルーです。といってもクルー探しで探偵のように頭のてっぺんからつま先までジロジロはだめ。観察は一瞬で。相手への観察力を高めることは良いコミュニケーションの基本ですが、観察力はどうすれば高められるのでしょうか?

答えはシンプル。観察力は自分が観察されると高まるもの。身だしなみに気をつければ、人の身だしなみにも注目するのと同じです。

〝おお!っとグッズ〟を持って町に出よう

そこで今回の誰もが日常でできる話しかけドリルは、あなたも〝おお!っとグッズ〟を持とうです。

おぉ!っとグッズとは「話しかけのきっかけになるモノ」。私は「縫いポーチ」に挑戦。フェルトの小さなぬいぐるみを二匹、透明なケースに入れて、手さげバッグの持ち手に人に見えるようぶら下げて外出。「かわいいね」だけでなく、こう話しかけられたい。

フェルトの縫いぐるみを100均のケースに入れて。
フェルトの縫いぐるみを100均のケースに入れて。

「手作りですか?」

私は手作り好きだから。自分の好きなモノ、興味があるコト、あなたの個性がキラリと光るものがいい。たとえばモーツァルトの顔をデザインしたトートバッグを持っていれば声楽が趣味でしょう。携帯カバーでも帽子でも本の栞でもいい。バッチやワッペン、お守りもいい。話のきっかけになりそうなものがいいのです。

ドジャースのTシャツといった「推し活グッズ」もいいけれど、地元のバスケットボールチームのシャツなど「広すぎず狭すぎない」連帯が築けるグッズはもっといい。ブランド品であっても「あなたらしさ」がさりげなく表現されるモノがいい。

「おお!」が運命の出会いになるのは恋でだけではありません。

古い逸話ですが、大学への通学途中の駅で、しばらくぶりの中学校時代の級友を見つけた学生が、級友が抱えていたレコードジャケットを見て、「お前それ好きなの?おれもだよ」と意気投合、二人は親交を深めて世界的なバンドをつくったというのは実話です。ひとことの話しかけが人生を変えたのです。

音楽は人生そのもの。
音楽は人生そのもの。

しばらくぶり!何してる?のあいさつ代わりになる「おお!っとグッズ」を持って町へ出よう。ことばのデザイナー/りり〜郷の〝話しかけて心をあげる〟コラムは毎週日曜早朝に掲載(予定)。話しかけドリルで話しかけ力をアップ。話しかけて自分も社会も明るくしよう。

ことばのデザイナー

人に話しかけると良いことが起きます。あなたも相手もポジティブに明るくなれます。話しかけから人の輪が広がり、支え合いや励まし合いにつながります。読むと誰かに話しかけたくなるこのコラムの書き手は、ライター歴20年、インタビュー歴300件以上、対話力講座の講師や組織改革支援プロジェクトを数百名に数百回の経験があります。かつて内向的で「心の壁の内側」にいた私は、トランスジェンダーとして自分らしく生き直しだしてから、心を開いて人の中に入れるようになりました。〝ヒト•イマ•ツナガル〟の話しかけメソッドで、共に話しかけ上手になりましょう。

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