返り咲きを狙う「井上尚弥に屠られた元IBFバンタム級王者」の言葉
米国時間の8月12日(土)、メリーランド州MGMナショナルハーバーの「ザ・シアター」で、元IBFバンタム級チャンピオンのエマヌエル・ロドリゲス(30)が、メルビン・ロペス(25)との同王座決定戦に臨む。井上尚弥の返上により、空位となっているタイトルだ。
ロドリゲスは、2019年5月18日に井上尚弥に奪われた同タイトルの奪還を目指している。
ロドリゲスは言う。
「メルビン・ロペスをノックアウトする。6、7、8ラウンドまでには試合を支配しているだろう。時間の問題だな。ロペスのアグレッシブなスタイルは知っている。リングの中央で戦うか、ロープを背負わせるかで対処してみせる。描いたシナリオ通りに展開する自信がある」
ロドリゲスがIBFの赤いベルトを巻いていたのは、2018年5月からの1年間。井上尚弥戦は2度目の防衛戦だった。今回の決定戦に向け、メキシコのジキピルコでキャンプを張ったロドリゲスは、自分の経験と精神的な強さが勝敗を分けると信じている。
「自分の経験がロペスとの大きな違いを生むさ。積み重ねてきたものだけじゃなく、選手としての技術、クオリティの高さにも差がある。ロペス攻略のカギは、彼の得意な距離を潰すことにある。危険な距離に身を置けば、誰だってミスを犯す。このファイトは70%がメンタル、30%が肉体のぶつかり合いになるさ。私の知識がいかに豊富であるかをお見せ出来るだろう。
自分が勝てば、現役4人目のプエルトリカン世界チャンピオンだな。とても光栄だ。IBFスーパーライト級チャンプのスブリエル・マティアスとは、この試合に向けて一緒にトレーニングした。毎日、色んなことを話したよ。彼は『自分を信じることが大事だよ』と繰り返して、私のモチベーションを上げてくれた。
WBOミニマム級王者のオスカー・コリアゾとも親しい間柄で、頻繁に連絡を取り合っているよ。同胞の成功は幸せをもたらしてくれるし、単純に楽しいね。
自分の究極のゴールは118パウンドの統一チャンプになることだ。険しい道だとは百も承知だ。7月29日のWBC王座決定戦で、ノニト・ドネアを下したアレクサンドロ・サンチアゴは素晴らしかった。本当に驚いた。正直、ドネアには勝てないと思っていたからさ。
でも、完璧な戦いだった。サンチアゴが大きく見えたよ。私は勝つから、次戦でWBC/IBF統一戦といきたいね。プエルトリコvs.メキシコのライバル対決は、話題にもなるしさ」
井上尚弥が返上したバンタム級タイトルに、次々と新チャンピオンが生まれていく。モンスターとの差は大きいが、118パウンドのサバイバルも見応え十分だ。