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大谷翔平の「114試合で40本塁打&15盗塁」は史上最速。ケン・グリフィーJr.の記録を塗り替える

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Aug 7, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月7日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、1打席目にシングル・ヒットを打った後、二盗を成功させ、シーズン盗塁を15とした。

 ESPNスタッツ&インフォは、こう記している。

「ショウヘイ・オオタニは、チームの最初の115試合以下で40本塁打と15盗塁を記録した、MLB史上初の選手。120試合以下で記録した選手は、他に1998年のケン・グリフィーJr.だけ」

 エンジェルスは、8月7日が114試合目だ(これを書いている時点で、試合はまだ終わっていない)。大谷は、110試合目の8月3日に、シーズン40本目のホームランを打っている。

 1998年のグリフィーJr.は、40本目のホームランがシアトル・マリナーズの100試合目、15盗塁に達したのは117試合目だった。

 この年、グリフィーJr.は、56本塁打と20盗塁を記録した。1シーズンに50本塁打以上と20盗塁以上、50-20を達成した選手は、他に3人しかいない。1955年に51本塁打と24盗塁のウィリー・メイズ、1996年に50本塁打と21盗塁のブレイディ・アンダーソン、2007年に54本塁打と24盗塁のアレックス・ロドリゲスだ。

 大谷は、彼らに続く、史上5人目となるかもしれない。

 なお、50-20を達成した4人を除くと、50-20にリーチをかけた――どちらか一方に到達し、もう一方はあと1に迫った――選手は、1997年のラリー・ウォーカーと2001年のショーン・グリーンの2人だ。ともに49本のホームランを打ち、それぞれ、33盗塁と20盗塁を記録した。ウォーカーは、50-20ではなく、50-30にリーチをかけていたことになる。

 ウォーカーとグリーンとは逆のパターンでリーチをかけた、50本塁打以上で19盗塁の選手はいない。1998年に66本塁打のサミー・ソーサと2001年に52本塁打のロドリゲスは、リーチの一歩手前、18盗塁だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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