【横浜市磯子区】横浜市内に竪穴住居が!横浜を代表するスター“ゆず”も撮影に訪れた「三殿台遺跡」
横浜市磯子区に、縄文時代から古墳時代の人々の暮らした跡が見られる遺跡があるのをご存じでしょうか。
その遺跡の名前は「三殿台(さんとのだい)遺跡」。横浜市営地下鉄蒔田駅から20~25分ほどのところにある史跡です。
この遺跡は、隣接する横浜市立岡村小学校の校地拡張工事をきっかけに、1961年に発掘工事が始まったそう。岡村小学校はミュージシャン“ゆず”の出身校で、アルバム「すみれ」のブックレットには三殿台遺跡で撮影された写真が使われています。
横浜市内で無料で気軽に見に行ける遺跡があると知り、行ってみました。
「三殿台遺跡」ってどんなところ
「三殿台遺跡」は今から4500年(縄文時代)から1400年前(古墳時代)の住居跡が見られる遺跡です。
この地で約270軒の竪穴住居跡が見つかりました。古代の村の様子と生活を知れるスポット。
敷地内にある三殿台考古館には、発掘された土器や石器、模型などの展示があります。
土日は無料ガイドの方がいて、遺跡の案内をしてくださいます。私が訪れたときも、遺跡内を詳しく説明してくださいました。
小高い丘の上に平らにならされた土地、この場所に古代の集落があったことを想像しながら巡ると目に映る風景がちょっと違ったものに見えてきます。
見どころ1 中に入れる竪穴住居がある
実際に中に入って見学できる竪穴住居があります。縄文時代中期(紀元前3000年ごろ)の住居と弥生時代中期(紀元1世紀ごろ)の住居が見学可能ですが、古墳時代後期(紀元7世紀頃)のものは現在、修復中のため見学はできません。
今回、初めて竪穴住居に入ってみると…この日の気温は10度でしたが、中は風がさえぎられていて、暖かく感じました。
見どころ2 掘り出された住居跡がそのままの形で残っている
縄文時代、弥生時代、古墳時代の住居の形が、保護棟内でそのままの形状で保存されています。
火を使った場所は土の色が変わって見えました。火事の跡は土が赤っぽくなっています。
ところどころに空いているくぼみは、柱やかまどの跡だそう。
遺跡のある場所、今は丘の上ですが、古代では海のそばだったとか。何千年もの昔、この場所で暮らしていた人たちがいると思うと不思議な感じがします。
外には時代別に色分けされた擬木(木の目印)で住居跡の輪郭が表示されていました。
色の異なる輪郭が重なりあう様子から、この場所で何度も家が作られては再建されてきた歴史を想像することができます。
住居の輪郭跡を見ると、縄文時代の住居跡は円形ですが、弥生時代に入ってからは四角い形になっています。四角い住居は、弥生時代に大陸から新しい住居の建て方が伝わってできたものだとガイドの方が教えてくれました。
見どころ3 高台からの横浜の眺めを楽しめる
高台の眺めが気持ちがよく、天気がよければ富士山が見られます。公園のようでありながら遺跡という特別な場所だからか、不思議と時間の流れがゆっくりに感じました。
12月には横浜の夜景を見るイベントが開館時間を延長して開催されたそう。
勾玉作り(参加費500円・要予約)や火起こし体験もできるそうです。土偶作り、土器作り体験会があるのも気になりました。
蒔田駅から少し距離はありますが、のんびり散歩しながら、行ってみてはいかがでしょうか。
【横浜市三殿台考古館】
住所:横浜市磯子区岡村4-11-22
開館時間:10月~3月 9:00~16:00 / 4月~9月 9:00~17:00
休館日:毎週月曜日(祝日の場合翌日)、12月28日~1月4日
入場料:無料
駐車場:乗用車5台可
電話番号:045-761-4571
アクセス:電車の場合|市営地下鉄「蒔田」駅南口から徒歩20~25分
バスの場合|市営地下鉄「弘明寺」駅前から市営バス219系(弘明寺~ 三殿台入口循環)「三殿台入口※」停留所下車徒歩3分
※バス停の名称が「三殿台公園」から「三殿台入口」に変更になっています。ご注意ください。
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